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『あれ?里紗ちゃん?』

結局大輝とはまともに話せなかった。
会社から帰る途中、何となく気分転換したくて、
買い物しよ。なんてぶらぶら歩いていれば。

そんな声に顔を上げる。

「あ、こんばんは!」

『覚えてる?良かった〜!』

短髪のイケメン。確か、

「大野さん?ですよね!」

『名前まで覚えてくれてるの?最高じゃんか……』

「最高だなんてそんな……」

『どうしたの?颯のサプライズ?』

「え?はやちゃん?私はただ買い物に…」

久しぶりに聞いた、はやちゃんの名前。
不思議そうな顔をする大野さんのその背中越し。

「あ、はやちゃん!と岩岡さん!」

『え、里紗…?』

『わ!里紗ちゃんじゃん。』

お店から出てきた2人。
はやちゃんと岩岡さんは驚いた顔をして、私を見た。

まさか、はやちゃんに会うなんて。

『今そこで里紗ちゃん見つけてさ!』

「そうなんです、見つけてもらいました!笑」

大野さんがニコニコと笑うから、
私もつられて笑ってしまう。

「じゃあ私そろそろ、」

3人の邪魔しちゃ悪いし。
ぺこりとお辞儀をしてその場を立ち去ろうとしたとき。

『じゃあ俺も帰ります、里紗、送る。』

「えっ、大丈夫だよ」

『俺が送りたいからなの。行こ。』

そんなふうに言ったはやちゃんは、
私に近付いて、私の手を握る。

『里紗ちゃんのこと今飲みに誘おうと思ったのに〜』

『雄大明日早番でしょ。笑…颯と里紗ちゃん、またね』

「はい、また!」

『雄大くん、徹くん、お疲れ様です。』

……

歩き出してからも、はやちゃんは
私の手を掴んだままだった。

『買い物、途中だった?』

「ううん、大丈夫、暇つぶしだったから。笑」

今更、何か、手、とか言えなくて。

「はやちゃんは何か買ったの?」

『うん、洋服!』

「そっかあ〜、いいな!」

『やっぱり買い物して帰る?』

「…うん、付き合って、」

『ふふ、いいよ!』

そうやって笑う、その顔は、
やっぱり昔と変わってない。

『何で笑ってんの?』

「何でもない、」

…こんな関係が、ずっと続いたらいいのに。

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ゆい - 久しぶりの更新嬉しいです★速攻読みました!! (2019年8月3日 10時) (レス) id: bb81c546db (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - ゆいさん» わーん!ありがとうございます嬉しいです……泣 更新遅くて申し訳ないですが最後までお付き合いお願いします! (2018年9月2日 1時) (レス) id: 7a52df4d5b (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 続きが気になってチェック何回もしてます!(笑)更新頑張ってください! (2018年8月19日 19時) (レス) id: 92acac2a7c (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - ちゅんちゅんまるさん» わー!嬉しい!ありがとうございます……!!がんばります! (2018年7月30日 1時) (レス) id: 7a52df4d5b (このIDを非表示/違反報告)
ちゅんちゅんまる - もうめちゃくちゃヤバいです(/ω\*)ついに聞いちゃったぁぁ!!って盛り上がりました(笑)更新頑張ってください! (2018年7月20日 20時) (レス) id: 10f5d98055 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あかり | 作成日時:2018年4月8日 0時

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