答えあわせ

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『何やってんの？』

「うあ、大輝、何飲もうかなって」

週明け。自販機の前でお財布を片手に突っ立っていれば。
急にそんな声が聞こえて、びくり、肩を揺らした。

『いつもカフェオレじゃん』

「たまには冒険しようかなって」

『そんで突っ立ってんだ笑』

「大輝もなんか飲むの？」

『コーヒーかな〜』

お財布からお金を取り出して、
迷うことなく選んだコーヒー。

…と、りんごジュース。

『倍にして返してね、じゃ。』

「…ちょ、…え、ありがとう」

ひらひらと手を振る後ろ姿をぼーっと見送って。
りんごジュースをひと口飲んでみた。

「…美味しい」

…

あのあと、ただ、目が覚めてしまった私たちは、
DVDを二人で見た。

洋画のラブロマンス。
薄暗くした部屋で、度数の低いお酒、大輝とふたり。

いい雰囲気、と言われればきっとそうだろうけど、
何にもなく、ただ、ほとんど会話も無くて、
平然と映画を観てる大輝を盗み見したり、しなかったりして。
始発すぎの電車で家に帰った。

大輝との関係は、変わらないんだけど。
あの夜、急に首に腕を回した大輝の意図が。
よく分からなくて変な気持ち。

…そんなとき、震えたiPhone。

「もしもし？」

『もしもし里紗？俺だけど、仕事中？』

「わ、はやちゃん久しぶり、お昼休みだから大丈夫！」

電話の向こうから、はやちゃんの声が聞こえる。

『今週末、時間ある？』

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