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『お疲れ』
「お疲れさま、」
ドアが開いて、眼鏡を掛けた大輝が顔を覗かせた。
ふわりとシャンプーの匂いなのか、大輝の匂いなのか、
鼻をかすめて、何故か胸が詰まりそうになる。
「はい、これ」
『さんきゅ、助かったわ』
「いーえ、この前のお礼、ありがと、そしてごめん」
『珍しー、笑 いいよ別に』
あはは、なんて笑った大輝と、数秒の無言空間。
「…じゃ、私そろそろ帰…」
『え、上がんないの？』
何言ってんの、みたいな顔をして、
目を丸くした大輝がこっちを見た。
「え、いいの？」
『取引先の人にワイン貰ったんだけど、
一人じゃ飲みきれないから困ってたんだよね』
「じゃあ、お邪魔します…」
『ん、汚いけど。』
入った部屋は、全然汚くなんかなくて。
これで汚いなんて言ったら、私の部屋なんてゴミ屋敷だ。
色味の少ない部屋。
だけどそれが、大輝によく似合っていて。
私の履いているスカートの柄だけが、
やけに目立っているような気がする。
『ピザでも頼む？』
「いいね！サイコー！」
『急にテンション上がってんなよ、欲張りか笑』
そんな風に言って笑う大輝がキッチンで動くのを
じっと見つめる。
座ってて、って言われたからじっとしてたけど、
本当に絵になる。
『何睨んでんの』
「睨んでないから！」
じっと見てしまったことに気づいて、
はっとして目を逸らした。
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あかり(プロフ) - 。さん» はじめまして！そう言っていただけて嬉しいです！励みになります。これからも最後までお付き合いください◎ (2017年10月25日 8時) (
レス) id: 7a52df4d5b (このIDを非表示/違反報告)
。 - すごく凄く面白くて表現がとても綺麗で読んでいてきゅんって、できるような作品でとても好きです。 (2017年10月25日 0時) (レス) id: ff129d1410 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あかり | 作成日時：2017年9月24日 0時
