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『里紗ちゃん、今日来れて良かったっすね』

『ね。』

もう想太も里紗に会ったのか。早。

そんなことを思いながら仕事をして。
19時前に会社を出た。

何とかしなきゃ、と思いながらも、
結果、里紗のこと困らせてるんじゃね?俺。

『どうすっかな……』

そんな独り言に返事をするかのように。

『あの』

駅前、俺に声を掛けたその姿。

キャップを深く被り、
その向こうから見える、端正な顔。


『工藤さん、ですよね?和田です』

一瞬目を疑う。
何でこんなとこに居るんだ?

『あ、こんばんは。』

営業、外面だけは俺も良い。

ニコリと笑っても、和田くんは表情を変えないで、
じーっとこっちを見ている。

『待ち合わせですか?…それじゃ』

軽く頭を下げて、駅に入ろうとすれば。


『今日は、工藤さんに話したいことがあってきました』

『へ?俺?』

さっきの作り笑顔は忘れ、間抜けな声を出せば。

目の前の和田くんは、やっとニコリと笑った。


『このあと、時間あります?』


和田くんが話したいこと。
誰のことなんて考えなくたって分かる。


『…ご飯でも行く?』

『はい、』


俺も、ちゃんと向き合わないといけないのかもしれない。

俺の答えを、ちゃんと出さないといけない。

50.作者より→←48.*



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あかり(プロフ) - 。さん» はじめまして!そう言っていただけて嬉しいです!励みになります。これからも最後までお付き合いください◎ (2017年10月25日 8時) (レス) id: 7a52df4d5b (このIDを非表示/違反報告)
- すごく凄く面白くて表現がとても綺麗で読んでいてきゅんって、できるような作品でとても好きです。 (2017年10月25日 0時) (レス) id: ff129d1410 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あかり | 作成日時:2017年9月24日 0時

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