《君のぬくもりがうれしくて》 ページ8
さて、次はどこに行こうか…
このまま家に帰る気分ではない。
そういえば、ルートも戦争に加わるとか言ってたなぁ…
たぶん、説得は無理だろうけど…
「行ってみよっか…」
そうと決まれば、飛行機に乗り込み、すぐにドイツへ向かう。ここからはさほど遠くはない。
――――――……
これまた久しぶりな空気…
最近は仕事が終わらなくて、何年も家に引きこもってたなぁ…
引きこもりか、俗に言う、ついちょっと前の菊みたいな？
そう言うと菊に失礼だが…
周りの空気を堪能しながら歩いていたら、見慣れた姿が行く手を阻む。
「今はルートのとこに行かねぇ方が良いぜ？」
「ギル…？」
昔はプロイセン国として栄えていたが、今は統一され、プロイセン州として存在する彼。
「何で？」
少し冷たい口調になってしまった。私の悪い癖。
ギルベルトは私のこの癖を一番よく知ってると思う。
彼は苦い顔をして言った。
「あいつさぁ、戦争の準備でピリピリしてんだよ…俺様でも近づけねぇ…」
兄である…あなたが？
「あいつは、何でもきっちりこなさねぇと気がすまない奴なんだよ…だからすまん。今日は…」
ギルベルトの申し訳ない顔を見て、私は悔しくなった。
何であなたが謝るの？あなたは悪くないでしょう？
悪いのは…
この世界である、私なのに…
思わず涙がこぼれる。それを見たギルベルトは慌てだした。
「す、すまん！俺、ほんとに、そのっ！」
私は首を振りながら言う。
「違うの、あなたは悪くない…悪くないから…」
それでも勝手に涙は出てくる。
ギルベルトは彼自身のハンカチを私にくれた。
「泣き止むからそばにいてやるからさ…」
彼のその優しい言葉に安心した。あぁ…ルートヴィッヒを助けに来たのに…何てダメな子…
今までの疲れも溜まっていたこともあり、夢の中へ意識がとんだ。
覚えているのは彼のぬくもりだけ…
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紀田日和(プロフ) - TATさん» コメントありがとうございます！続編にも行きましたので、これからもよろしくお願いします！ (2016年3月21日 21時) (
レス) id: 588f4773fd (このIDを非表示/違反報告)
TAT(プロフ) - 話が素敵でみはいってしまうほどいい話なので頑張ってください！！(^▽^) (2016年3月5日 22時) (レス) id: 9358c251dd (このIDを非表示/違反報告)
ふにゃこ(プロフ) - 最初は設定に驚きつつ読んでいましたが、気付ば一気読みしていました！今後がどうなるのかすごく楽しみです！！このコメを見ている頃にはもう終わっているのかもしれませんが、テスト、頑張って下さい。 (2016年2月18日 0時) (レス) id: a9be79f543 (このIDを非表示/違反報告)
紀田日和 - 亜里沙さん» 読んでくださり、本当にありがとうございます！飽き性な私なのでもしかしたら…いや、考えたくはないですが、続かないかm((((…いえ！そんなことはしません!!絶対に完結させますので、ぜひこれからもよろしくお願いします！ (2016年2月11日 0時) (レス) id: 588f4773fd (このIDを非表示/違反報告)
亜里沙(プロフ) - 読んでいくうちに泣いてしまいました。（本当です）その後に起きる次の大きな戦争まで考えたらつい…。いきなりこんなコメしてすいません。これからも楽しみにしています (2016年2月10日 19時) (レス) id: 289ef2f364 (このIDを非表示/違反報告)
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