《ピアノの音色が響いて》 ページ6
フェリシアーノと二人で歩いていると、だんだんローデリヒの家が見えてくる。
それと共に、ピアノの綺麗な音色が聞こえる。
さすがローデリヒ…
きっと、音楽は誰にも負けないのね…
昔から今までずっと聞いてきたこのピアノの音が…何の音楽より一番好きだった…
もし、戦争なんて始まったら…もう…
きっと、彼は弾かなくなるだろう…
「着いたよ♪」
気付けばもう、彼の家の玄関前にたどり着いていた。フェリシアーノはベルを鳴らす。
「あら、フェリシアーノちゃんにAちゃん。いらっしゃい。」
二人を出迎えてくれたのは、ハンガリーことエリザベータ。彼女は結構前から彼の家の隣に住んでいる。
一時期は居候させてもらったこともあった。
「久しぶりね。…ローデリヒは?」
「ピアノの最中だけど…今、呼んでくるわ。入ってて。」
彼女はたったっとローデリヒのもとへ向かった。その間に私達はいつもお邪魔させてもらっている部屋へ向かう。
その部屋にもピアノが置かれている。
ローデリヒの家にはだいたいの部屋にピアノは置いてある。
〔ポロポロポロッ♪ポーン♪〕
なんとなく鍵盤を弾く。
ローデリヒが小さい頃は経済困難など、たくさん大変なことが起きた時代だった…
そんな中、私がピアノを弾いていたら、とても興味を示してくれた…
だから教えてあげてたんだっけなぁ…
私はいつの間にか椅子に腰をかけ、子犬のワルツを弾いていた。
フェリシアーノはそのすぐ側で鑑賞している。
〔チャーン♪…〕
全てを弾き終えた時、後ろからパチパチと手を叩く音が聞こえてきた。
「ローデリヒ…」
「やはり、あなたのピアノの音色は…私が小さい頃から変わりませんね…さすがです。」
そこにはローデリヒが立っていた。
彼は話があるのでしょう?と私達を座るよう促す。
私達が囲む丸テーブルの上には3つコップが置いてあった。
エリザベータがお茶を入れてくれたようだ。
口にそれを含み、一段落落ち着く。
「…それで、話というのは…?」
私は決心し、口を開いた…
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紀田日和(プロフ) - TATさん» コメントありがとうございます!続編にも行きましたので、これからもよろしくお願いします! (2016年3月21日 21時) (レス) id: 588f4773fd (このIDを非表示/違反報告)
TAT(プロフ) - 話が素敵でみはいってしまうほどいい話なので頑張ってください!!(^▽^) (2016年3月5日 22時) (レス) id: 9358c251dd (このIDを非表示/違反報告)
ふにゃこ(プロフ) - 最初は設定に驚きつつ読んでいましたが、気付ば一気読みしていました!今後がどうなるのかすごく楽しみです!!このコメを見ている頃にはもう終わっているのかもしれませんが、テスト、頑張って下さい。 (2016年2月18日 0時) (レス) id: a9be79f543 (このIDを非表示/違反報告)
紀田日和 - 亜里沙さん» 読んでくださり、本当にありがとうございます!飽き性な私なのでもしかしたら…いや、考えたくはないですが、続かないかm((((…いえ!そんなことはしません!!絶対に完結させますので、ぜひこれからもよろしくお願いします! (2016年2月11日 0時) (レス) id: 588f4773fd (このIDを非表示/違反報告)
亜里沙(プロフ) - 読んでいくうちに泣いてしまいました。(本当です)その後に起きる次の大きな戦争まで考えたらつい…。いきなりこんなコメしてすいません。これからも楽しみにしています (2016年2月10日 19時) (レス) id: 289ef2f364 (このIDを非表示/違反報告)
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