検索窓
今日:7 hit、昨日:0 hit、合計:13,208 hit

《いよいよ始まる…》 ページ34

「はぁ…」



次は日本に来たのだが、さっきの事を思い出すと、思わずため息が出る。



「Aさん、ため息を吐かれては幸せが逃げてしまいますよ。」



江戸の頃からすっかり変わり果てた街を歩いていると、後ろから菊に声をかけられた。



彼の服も、文明開化、ということで、洋服だ。




「菊…。」



彼は「お疲れでしょう?」と言って私を家まで連れてきてくれた。




私達は一つの部屋に落ち着いた。お茶を出してきてくれた。彼は根は良い国なのだが…耀やイヴァンとの間に起きた戦争を思うと、何故そんなことになったのか…と、疑問になる。




「あの─…」




私が口を開いたその時、乱暴に襖が開かれ、大阪君が入ってきた。




「日本さん‼大変や‼戦争が始まったで‼ルートヴィッヒはんがベルギーはんに潜入やて‼」




ルートが…ベルに…?



聞いていたところ、ベルは中立国のはずだ。何で彼女を狙ったの…?




「そうですか…私は、アーサーさんの所に向かいます。」



菊はそう言って立ち上がった。そういえば、菊はアーサーと同盟を組んでて…




「私も行…!」




私も行く、といって立ち上がろうとしたが、フラッとして、倒れてしまった。それを菊が支えてくれた。



「Aさんはここで大人しくしていてください。…あなたが倒れたら、元も子もありませんので。」



「…!」



彼の冷たい目線が怖かった。それは私を気遣ってるの?…それとも、あなたも私を…



大阪君に私を預け、菊は走り去ってしまった。



「Aはん、寝るとこ、用意しとくわ。」



うぅ…頭が痛い…



これは戦争の前触れ。あぁ、またあの悲劇が…




それは1914年8月3日の話。

この小説の続きへ→←《どれだけ憎くても》



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
15人がお気に入り
設定タグ:ヘタリア , 世界 , 戦争
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

紀田日和(プロフ) - TATさん» コメントありがとうございます!続編にも行きましたので、これからもよろしくお願いします! (2016年3月21日 21時) (レス) id: 588f4773fd (このIDを非表示/違反報告)
TAT(プロフ) - 話が素敵でみはいってしまうほどいい話なので頑張ってください!!(^▽^) (2016年3月5日 22時) (レス) id: 9358c251dd (このIDを非表示/違反報告)
ふにゃこ(プロフ) - 最初は設定に驚きつつ読んでいましたが、気付ば一気読みしていました!今後がどうなるのかすごく楽しみです!!このコメを見ている頃にはもう終わっているのかもしれませんが、テスト、頑張って下さい。 (2016年2月18日 0時) (レス) id: a9be79f543 (このIDを非表示/違反報告)
紀田日和 - 亜里沙さん» 読んでくださり、本当にありがとうございます!飽き性な私なのでもしかしたら…いや、考えたくはないですが、続かないかm((((…いえ!そんなことはしません!!絶対に完結させますので、ぜひこれからもよろしくお願いします! (2016年2月11日 0時) (レス) id: 588f4773fd (このIDを非表示/違反報告)
亜里沙(プロフ) - 読んでいくうちに泣いてしまいました。(本当です)その後に起きる次の大きな戦争まで考えたらつい…。いきなりこんなコメしてすいません。これからも楽しみにしています (2016年2月10日 19時) (レス) id: 289ef2f364 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:モノクロアリス x他1人 | 作者ホームページ:  
作成日時:2016年1月11日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。