【APH】世界が流した涙 １

《寒さは増すばかり》 ページ29

「うぅ…さっむ…」




北欧に来たは良いものの、やっぱり南欧とかと比べて寒い。さっきまでの服装で来たのが間違いだったな…



どっかでコート…いや、ダウンを買わなきゃダメだ死ぬ。戦争なんて言ってられないぞ…



と、そんなとき、バサッとコートが降ってきた。…えっ？降ってきた？



「寒そうだから…貸してあげる。」



どうやら犯人はアイスランドことイースらしい。



「ありがと…」



ここはデンマーク。何でここにイースがいるのだろうか…北欧会議でも始まるのかな？



「これから会議だけど…着いてくる？」




「もちろん！」



他のメンバーにも会いたいしね。ここはお言葉に甘えて着いていくことにした。




私がそこへ着いたとき、何か違和感を感じた。




「あれ？ティノは？」



いつもならベールの隣にいるはずなのに、そこにはいなかった。ダンは奥でお茶を用意しているそうで…



「イヴァンに取られたべ…」



ノーレが重々しく口を開く。
取られたって…？どういうことなの…？


「えっと…」



「アイツも心にしみちょるんだべな…」



ベールの言うことがわからない。一体イヴァンは何を焦ってるというのだろうか…？一体彼は何を考えているのだろうか…



まぁ、この後、行ってみようかな…



「おー！Aっぺかぁ‼よーぐ来たっぺなぁ‼」



ダンに後ろからいきなり頭をクシャクシャッと撫でられる。



うぁ…なんかいつも通りだなぁ…髪が崩れる…



「Aが嫌がってんべ…」


「おー、そうけいそうけい。」



ノーレが注意し、ダンが手を離す。



いつも通り…いつも通りだけど…



「今日も雪っこ降って寒いもな…」



ベールが窓を見ながらそう呟いた。



今日もだけど…隣がいないぶん、寒いでしょう…？



あなたの隣はいつから空いてるの…？




あぁ、今日も北欧は寒い。

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