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「うんめェ!おい、お前も食ってみろよ!」
「え、あ…いえ。私はお食事は済ませていますので」
店に入った時にはもう麦わらしかいなかった。
他の仲間たちは買い物に寄ったらしい。
確か、《麦わらの一味》は船長に対して絶大の信頼を寄せていると聞いたことがある。
なら、船長を落とせば私の勝ち。
「どうした?お前元気ねェのか?」
いっぱいに膨れ上がったお腹を押さえて私にそう聞いてきた。
突然の事に言葉が出ない。
「元気、ですよ」
貼り付けた笑顔でそう答える。
「ふーん。そっか!」
不思議な人だな。
きっと、この人は悪い海賊なんかじゃない。
「…今夜はぜひお城にお越し下さい」
「上手い食いもんあるか!?」
「ふふ、ええ。もちろん」
嬉しそうに笑う麦わら。
この人を騙したくない。
だけど、私は逆らえないから…
なら、この人と深く関わらないうちに終わらせよう。
・
「こちらでお待ち下さい」
麦わらの一味を偽の客室へ通す。
城の主たちは消して顔を出さない。
「広いなあ!」
「高そうな置物!」
何も警戒せずに部屋の中を見る麦わらの一味。
思ったより簡単そう。
私と同じように雑用を任された女の人たちが料理を運んでくる。
「お待たせしました」
「うまそぉー!!」
失敗すればみんな殺される。
麦わらの一味が席につく。
料理に混ぜた睡眠薬で眠らせて終わり。
「どうぞ、お召し上がり下さい」
そう言って微笑むと黒足が立ち上がった。
「食べるな」
嫌な予感がする。
変な汗が頰を伝う。
麦わらの一味の手が止まる。
「Aちゃん…説明してくれるか」
「…何をですか?」
「料理に何を入れた」
背筋が凍る。
嫌だ、死にたくない。
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saki(プロフ) - ちいず 。さん» ありがとうございます! (2020年8月26日 22時) (レス) id: aca7ca3bb5 (このIDを非表示/違反報告)
ちいず 。 - sakiさん» わかりました!少しお待ちください(^^) (2020年8月26日 21時) (レス) id: 1eb0768316 (このIDを非表示/違反報告)
saki(プロフ) - ちいず 。さん» はい! (2020年8月26日 20時) (レス) id: aca7ca3bb5 (このIDを非表示/違反報告)
ちいず 。 - sakiさん» わかりました(^^)全員を同じ物語に登場させるという事でよろしいでしょうか? (2020年8月26日 20時) (レス) id: 1eb0768316 (このIDを非表示/違反報告)
saki(プロフ) - ちいず 。さん» マルコ・エース・サッチ・ハルタ・イゾウ・シャンクス全員で甘々な感じでお願いします。何人かにしぼってもらっても構いません。 (2020年8月26日 16時) (レス) id: aca7ca3bb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちいず 。 | 作成日時:2020年8月10日 23時