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fin. ページ21

「ねえ、ゾロ」




また夜になるとゾロの隣で過ごす。
最近は甲板で見張りをすることが多いらしい。




「今日もゾロが見張りなの?」


「変わったんだよ」




ダルそうにそう言いながら寝転がったゾロ。
ふうん、まあ知ってるんだけど。




「ねえ、ゾロ。私の正体教えてあげようか」




ゾロの隣に寝転がってゾロをじっと見た。




「興味ねェな。お前はお前だろ」


「あはは、なにそれ」




楽しいな、ゾロの隣は。
暖かくて…好きだなあこの時間。




「私、知ってるよ。ゾロは私と過ごしたくて見張り変わったんでしょ?違う?」




そう聞くと目を見開いて私を見たゾロ。
図星らしい。




「悪いかよ」


「んーん。嬉しい」




そう言って体を起こしてゾロを見る。




「お前といると落ち着く」


「ふふ、そう?」


「正体は不明だけどな」




そう言って口角を上げるゾロ。




「私は、蝶だよ」




思わずそう言葉を出した。
私の正体、それは蝶。




「…何言ってんだよ」


「信じなくてもいいけどね」




ゾロの頰に触ると暖かい。
そんな私の手首を握って体を起こすゾロ。




「変な奴だな」


「お互い様じゃない?」




私が笑うと同時にゾロの唇が私の額に当たる。
くすぐったい。




「A」




私の名前を呼ぶ声。
暖かい体温。

それから、私を見る瞳。


全て、ほしかったもの。




「ありがとう、神様…」




小さく呟くと体が光る。




「A…?」




光の粒となって体が消えていく。




「ずっと、見てるよ。これからも、ずっと」




私の正体は"蝶"。
三刀流の剣士に恋した小さな蝶。


神様に願って少しだけ人間の姿を借りたんだ。





そんな夏の小さな物語。








fin.

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設定タグ:ONEPIECE , 短編集 , 甘い、切ない   
作品ジャンル:恋愛
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saki(プロフ) - ちいず 。さん» ありがとうございます! (2020年8月26日 22時) (レス) id: aca7ca3bb5 (このIDを非表示/違反報告)
ちいず 。 - sakiさん» わかりました!少しお待ちください(^^) (2020年8月26日 21時) (レス) id: 1eb0768316 (このIDを非表示/違反報告)
saki(プロフ) - ちいず 。さん» はい! (2020年8月26日 20時) (レス) id: aca7ca3bb5 (このIDを非表示/違反報告)
ちいず 。 - sakiさん» わかりました(^^)全員を同じ物語に登場させるという事でよろしいでしょうか? (2020年8月26日 20時) (レス) id: 1eb0768316 (このIDを非表示/違反報告)
saki(プロフ) - ちいず 。さん» マルコ・エース・サッチ・ハルタ・イゾウ・シャンクス全員で甘々な感じでお願いします。何人かにしぼってもらっても構いません。 (2020年8月26日 16時) (レス) id: aca7ca3bb5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちいず 。 | 作成日時:2020年8月10日 23時

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