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満員電車の下の方で繋がれた手。
そのまま電車は揺られて渋谷に着くと、どちらともなくぱっと手を離す。
すっごく寂しくなるけど、仕方ない。
少し前を歩くエイジは時々振り返って私が着いてきてるかどうか確認して、「早くない？」と私に気を使ってくれて。
そんなエイジのブラブラ揺れるゴツゴツした手を見て、
…あー手繋いで歩きたいな。
そう思った。
「Aってどんな服が好きなの？」
まずはエイジの服から見ようと、エイジ行きつけの古着屋さんに入った時、私にそう聞いてきた。
「…んーあんまりこだわり無いんだけど」
エイジに似合うのはどんな服だろうと、店内を回って探す。
そしてシルエットの大きいシャツとズボンをエイジに合わせた。
「エイジにはこんなの似合うんじゃない？」
「へぇー」
「どう？ダメかな」
「ううん。めっちゃいいじゃん」
「良かった」
「なんか新鮮」
「俺あんまこういうの着ない」といいながらも珍しく素直に喜んでくれたエイジは、すぐさま試着しだした。
カーテンを勢いよく開くと、私の選んだ服を身にまとったエイジが現れる。
「えっ、いいじゃん！」
思ったよりもすごく似合っているし、
…何より、すごくカッコイイ。
いつもパーカーやトレーナーが多いから、カジュアルなのも良いな。
見とれる私に、エイジは赤髪をサラッと横に流して、
「どう？カッコイイでしょ」
鏡の前に立って、鏡の中の私を見つめて言う。
ふざけて言ってるけど、本当にカッコイイものだから
「うん、すごいカッコイイよ」
思わずポロッと口にすると、エイジはちょっと驚くもすぐニヤニヤとして。
「あー、珍しく素直。録音しとけば良かった」
「やめなさい」
「ふふふ」
すぐそんな事を言う。
そんな所も好きだと思った。
結局それはお買い上げして、今度はAの選びたい。と目をキラキラさせているエイジの言われるがままに、服を選ばせる。
「ふざけないでね？」
「こんなのは？」
私の話を全く聞きていないエイジは、ニタニタしながら胸元が凄く開いたワンピースを持ってきた。
「ほら、めっちゃセクシー」
「絶対嫌だ」
「ふふ。うそうそ。着させないよこんなん。変な男寄ってくるから」
さり気なくそういう事を言う。
「変な男来ても守ってくれるもんね。エイジ」
「ん？守るなら着てくれんの？」
「それとこれとは話が別」
私が言うと「残念」と笑ったエイジは、やっぱり少し変態。
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02番(プロフ) - Almaさん» ありがとうございます！嬉しいです！ (2019年4月1日 21時) (
レス) id: 23e627fa3b (このIDを非表示/違反報告)
Alma(プロフ) - めっちゃ良いです！！大好きです！！ (2019年3月31日 11時) (レス) id: 1946b84f54 (このIDを非表示/違反報告)
02番(プロフ) - こうめさん» 光栄過ぎます……ありがとうございます！頑張ります！ (2019年3月29日 8時) (レス) id: 71e1527443 (このIDを非表示/違反報告)
こうめ(プロフ) - 私、このお話すごい好きです、、今読んでいる中で一番です（ ; ; ）更新楽しみにしています。頑張ってください！！ (2019年3月28日 4時) (レス) id: b5712753e7 (このIDを非表示/違反報告)
02番(プロフ) - Le mont saint michelさん» ありがとうございます！楽しみにしていてください！ (2019年3月27日 18時) (レス) id: 71e1527443 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：02番 | 作成日時：2019年3月9日 17時
