刑事の誘惑 ページ14
そう言いかけて、自分の苗字が思い出せない事に気付いた。
「どうしたの？」
『ごめんなさい...苗字が分からなくて...』
「苗字が？」
神崎さんはフォローするかの様に言った。
「大丈夫、君の名前は知ってるからさ♪
柊真 古都ちゃん、だよね？苗字が分かんなくても名前は分かるんでしょ？どう？当たってる？」
『当たってます...』
「なら良かった♪」
すると神崎さんの相棒の一条さんが口を開く。
「それで？病室を抜け出してどこに行くつもりだったんだ？」
「ちょっ！ツバキちゃん、順々と聞いていくものを...！」
「すみません...こっちの方が早いので」
病室を抜け出して、どこに...？............
............あれ？...私、どこに向かって走ってたの？
誰かに会いに......でも......誰に......
神崎さんは何か異変に気付いたかの様に私に聞いてくる。
「どうしたの？顔色悪いよ？」
『......私、誰かに会いに行く為に病室を出たはずなのに...誰に会いに行こうとしたのか、思い出せなくて......』
「「！！」」
口で言っても信じてもらえないかもしれない、
けれど本当に思い出せないのだ。
「一度検査を受けてもらえるよう、僕から医者に頼んでおくよ」
『お願いします』
「ねぇ 古都ちゃん？」
『は、はい？』
いきなり名前で呼ばれ、ビックリした。
「警部セクハラです」
「え！？名前呼んだだけ！！ごめん！ごめんってば！！」
私の違和感を吹き飛ばしてくれた一条さんの気遣いは私にとって救いそのものだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 35人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
フォルティス(プロフ) - 純（仮）さん» ありがとうございます！ (2019年9月17日 22時) (
レス) id: 9529d31184 (このIDを非表示/違反報告)
フォルティス(プロフ) - ドS悪魔Akariさん» ストーリー的にもうちょっと進んだら会話を挟もうかと思ってます(´ω`) (2019年9月17日 22時) (レス) id: 9529d31184 (このIDを非表示/違反報告)
純（仮） - おもしろかったです！ (2019年9月17日 17時) (レス) id: b6bc3c9cb5 (このIDを非表示/違反報告)
ドS悪魔Akari - あんまりミサキさん出てきてないような…名前は、出てるけど喋っては無いよね？あ、更新頑張ってね！ (2018年12月2日 22時) (レス) id: 98cd809317 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：フォルティス | 作成日時：2018年6月25日 11時
