黄金マンネ奮闘記【JK】 (ページ37)

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未だに脳裏に残っている活動休止前の時のこと。

休止を発表してから、色んな人にたくさんの声をかけていただいた。

悲しい、寂しい、そんな言葉を聞くたびに、今までたくさん愛してくださったんだなと嬉しくなる反面、複雑な気持ちにもなった。

それが何故だか、うまく言葉では表せない。

そんな時ジョングクさんは、ただ「ありがとうございました。」と言ってくれた。

嬉しくって感動して、涙が出そうになるのを必死に堪えた。

その時初めて自分の存在意義を教えてもらえた気がして、アイドルやってて良かった、と素直に思うことができたんだ。

きっと私は、自分たちの活動休止に悲しむ人を直接見たくなかっただけだったんだと思う。

そんな贅沢な悩みを一瞬で吹き飛ばしてくれたのが、ジョングクさんだった。

また助けられてしまったなぁ、なんて、控え室に戻る最中苦笑いを溢したこともあった。

〈それではBTS の皆さん、お願いします！〉

しばらくして流れ出す音楽と、圧巻のパフォーマンス。

～♪

『…わぁ、』

一瞬で釘付けになった。

画面越しにも熱量が伝わってきて、少し汗ばんでしまう。

歌って踊る彼らは楽しそうで、自然と口角が上がった。

～♪

ジョングクさんの高くて綺麗な歌声に目を見張った。

気持ちがブワッと昂る。

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彼らのパフォーマンスが終わっても、ぼーっと画面を見つめた。

もう出番は終わり違うアーティストの方が歌っていたけれど、余韻に浸り切ってしまっている。

あぁ凄かったな、綺麗だった、かっこよかった。

彼の歌声が頭の中でずっとこだましている。

目蓋の裏に鮮烈に残るあのパフォーマンスを思い出して、自然と体が動く。

同時に、ふと、羨ましいなと思った。

私もこの四角い画面の中にもう一度映りたいと、願ってしまった。

そう思えた自分に1番驚いた。

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韓国は朝方だったにも関わらず、そんなことにも気づかないで私は興奮のままにマネオンニに電話をした。

オーディションを受けると言った私に、寝起きのオンニは嬉しそうだった。

少し涙声だった気がする。

きっと沢山心配をかけてしまったから、これからまた恩返しをしないといけない。

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そうして8月に韓国に戻り、JYPとの契約を更新してオーディションを受けた。

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