黄金マンネ奮闘記【JK】 (ページ29)

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もしかして夢？これ夢かな？

目の前でずっと会いたかった人が話している。

ARCANAのファンだったテヒョンイヒョンとジニヒョンは拝みそうな勢いだ。

頬をつねってみると痛かった。現実なんだ…。
　

「まさか本当にオーディションに来てくれるとは思わなかったよ、ありがとう。」

『いえこちらこそ！

お誘いいただかなければ参加する勇気もなかったと思うので、とてもありがたかったです。』

そう、なんと今回の主演はオーディションで選ばれたらしい。

SUIさんは監督さんも気になっていた人で、オーディションを受けにこないかと監督さんから声をかけたんだって。

いや、ほんともうさすがとしか言いようがない。

ドラマ興味ないなんて思ってごめんなさい。絶対毎回逃さず見ます。

「以前ドラマに出ているのを見て、ずっと一緒に作品を作りたいと思ってたんだ。

今回君がオーディションを受けに来てくれてそれだけでも凄く嬉しかったのに、ブランクがあるとは思えないくらい演技もスタッフから好評でね。
キャラにもぴったりだったし、それでお願いしたんだよ。」

監督からのベタ褒め攻撃にたじたじの彼女も可愛かった。

ボケーっと見つめてしまってジミニヒョンに脇腹を小突かれたけれど、他のヒョンたちもみんな放心状態だから無理もないと思う。

SUIさんは小さい頃日本で子役として人気だったらしく、韓国でARCANAとしてデビューした後も何度かドラマに出演していた。

数年前1度主演も飾ったことがあったがそれも大好評で、その年のOST賞にはSUIさんがドラマのために手がけた曲が選ばれていたくらいだ。

「BTSさんとは面識はあるの？」

『はい、何度か顔は合わせてます。』

にっこり笑ってそう答える彼女に、あ、顔見知りくらいには思ってくれているんだ、と安堵した。

いやまぁそりゃアーティスト同士だったわけだから、もちろん顔見知りではあるけれども。

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