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「およっ？！」
前にあるもうひと回り大きなソファに、同じく休憩中で座っていたジニヒョンが思いっきり立ち上がった。
本気で驚いた時に出る変な声も一緒に。
「…なんなんすか、ヒョン、」
隣で寝ていたシュガヒョンはその声で起きてしまったようで、もにゃもにゃとちょっと不機嫌そうに言った。
そんなことにも気づかないジニヒョンは余程興奮しているようだった。
「YUNAさんが個人のSNS立ち上げてる！！！」
俺はぴしりと固まった。ユナさん…？？って、
「は？YUNAさん、って、えっ、ARCANAの？！」
「そうそうそう！ちょっ見てこれ！凄いよこれ！！」
テヒョンイヒョンもジニヒョンみたく立ち上がり、目の前に出された画面をガン見する。
…ちょ、ちょっとまって俺もみたい！！
急いでヒョンと一緒にそれを覗き見た。
ら、あんぐりと口を開けてしまった。
隣のテヒョンイヒョンもきっと同じ顔をしているはずだ。
「〈皆さまお久しぶりです、ご心配おかけして申し訳ございません。5人とも元気にそれぞれゆっくり時間を過ごしています。
これは先月5人でご飯会をした時の写真です、すっごい楽しかったな〜。〉って…。え、いや、えぇ、元気そうで良かったです…。」
テヒョンイヒョンがオタク化してしまった、もう今日は使い物にならないな。
いやそんなこと考えてる余裕はない。
「うわぁ、」
そこにはメンバー5人がご飯屋さんで楽しそうに笑っている写真があった。
もちろんSUIさんの姿も写っていて。
久しぶりに見た彼女は、安心しきっているようにぎゅっと顔のパーツを中心に寄せて笑っている。
えぇ、めちゃめちゃ可愛い…。
「しかも今日の20時にYUNAさんのソロ曲が上がるんだって！個人チャンネルで！！」
ジニヒョンが感動からか目に涙を浮かべていた。
テヒョンイヒョンは魂が抜けているようにボケーっとしているし、もうダメだ、頭が回ってない。
「ジョングガ〜！！次お前の番だよ！」
ホビヒョンの声に流されるまま控え室を出て、何とか撮影を終えた。
スタッフさんには、「なんかすごく嬉しそうだね、何かあった？」と何回も聞かれたけれど、なんと答えたのかもはっきりと覚えていない。
楽しそうに笑う彼女を見れて凄く幸せだった。
もうそれだけであと10年は頑張れそうだって浮かれてしまうくらい。
あと、私服もめちゃめちゃ可愛かった。
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作者名：をーみん | 作成日時：2021年5月4日 23時
