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そんなシュガヒョンにちょっとだけ言い返してやろうと思った。
俺の気持ちがちっぽけなものだと思われているのなら心外だ。
「納得？出来るわけないでしょ。
次は絶対に連絡先聞き出します。」
また会えたその時、彼女はもうアイドルでは無くなっていると思うから。
そしたら今みたいな高すぎるプロ意識も少しは小さくなっていて聞き出せるんじゃないか、
もっといっぱい話せるようになるんじゃないかって、今から企んでみる。
「会えないかもしれないのに？」
「それならその時で探し出して会いに行きますよ。」
「ふっ、こえ〜。」
言葉ではそう言いながらも、シュガヒョンは完全に他人事を楽しんでいる。
「俺は意外と執念深いんですよ。知ってるでしょ？」
「あぁ、そうだったな。
聞いた俺が悪かったよ。」
相変わらずニヤニヤと楽しそうなシュガヒョンは、手元のスマホに視線を戻した。
俺も鞄にポンポンと物を突っ込んでいく。
初めて会ったあの日から、SUIさんのことが頭から離れなくて目で追うようになった。
自分でも単純だなと呆れたくらい、あの一瞬で彼女に惹かれた。
この職業、綺麗な女の人はいくらでも周りに寄り付くけれど、いつだって彼女が脳裏に浮かんだ。
SUIさんならそんなことしないのに、って。
ちょっとしか話していないけれど、あの人の見た目だけじゃなく中身から溢れる、美しさと気高さ、職業への誇りに強く強く惹かれた。
今日の授賞式だって人からしっかりと距離を取ったり、綺麗な言葉を選びながら紡いでいくその姿はやっぱり誰よりも美しかった。
まともに会えなかったこの1年で、むしろますますSUIさんへの想いは大きくなってしまったから、諦められるわけがない。
ヒョンたち曰くデカすぎるバックをジッと勢いよく閉めた。
セルカを撮りたいのにテヒョニヒョンたちにまだ邪魔をされていたジニヒョンを視界の端で捉えて、その場に直行する。
ヒョンの髪の毛を立たせてやると、「やー！！お前たちー！！僕は長男だぞ？！」と顔を真っ赤にしてヒョンが怒り始めたので、ジミニヒョンを盾にした。
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作者名：をーみん | 作成日時：2021年5月4日 23時
