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ハウンの言う通りだと思った。
きっとオンニたちも言葉を発していないけれど、私と同じように思っていると思うんだ。
『…私もハウンと同じ意見です。
みんなとはずっと一緒にいたいけど…。』
5人でいれるならずっとそうしたい。
けれど、5人でいるためにアイドルを続けるのは少し違う気がした。
「うん、私もハウンとスイと同意見かな。
こんなこと言うのは良くないかもしれないけどさ、そろそろ普通の幸せ？
みたいなものを探してみても良いと思うんだよね。」
「例えばだけど私たち、アイドルになってから恋愛も一切してなかったじゃない？」
苦笑をもらすユナオンニに、みんな、確かにって同じように苦い顔をした。
5人とも噂も何も出ないように徹底していた。
事務所に言われたわけではないしみんなで決めたルールでもない。
けれど、きっと5人それぞれがアイドルっていう職業が大好きでファンが大好きだったから、そしてずっと5人でいるために恋愛を避けてきたんだと思う。
「…デビューして、たくさん幸せなことも経験したけど、それ以上につらいことなんて山ほどあったよね。」
「私たちには自由に過ごす時間が必要なのかも。」
ジアンオンニがそう言って、隣のソアオンニと笑い合う。
「一旦休憩しても良いかもね。」
最後にソアオンニがそう言って、私たちの心は決まった。
それがARCANAの無期限活動休止だった。
2日後、事務所に5人で話に行った。
お偉いさんに囲まれながら、私たちの思っていたこと、今後のことを話した。
はじめは引き止める気で言葉をかけていた人たちも、私たちの固すぎる意志にみんなどんどん口を閉じていく。
最後に、「本当に良いのか？」と聞かれて、メンバー全員一様に頷くものだから事務所のスタッフさんも観念してくれたらしい。
元旦に活動休止の発表をすること、残りの1年間で今後どうしたいのか、何をしていくのかを少しずつ決めていこうと私たちの意図を組んで、そう決定してくれた。
案外呆気ないものだね、てユナオンニが困ったように言うから、ちょっとだけ寂しくなった。
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作者名：をーみん | 作成日時：2021年5月4日 23時
