黄金マンネ奮闘記【JK】 (ページ13)

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『正式に発表してから1年間、お世話になった皆さんに挨拶して回っているんです。』

そう話す彼女は、なんだかスッキリした表情をしていた。

記者会見で「6年半ARCANAとして活動できて本当に幸せでした。この1年は、ARCANAというグループを通して、皆さんに恩返しをしていく年にしたいと思っています。」
と顔を綻ばせる彼女がとても印象的で、その表情と重なった。

「…えっと、ではジョングクが何かしでかしたのでしょうか？」

今度は何か疑う目で若干睨まれている俺。さすがにかわいそうすぎる。

人様に、しかもARCANAのSUIさんに何か出来るわけないじゃん。

そんなヒョンたちの目線に気がついたのか、彼女は焦って否定をしてくれた。

『い、いえとんでもないです！

むしろ助けていただいたお礼をずっと伝えられていなくて、謝らないといけないのは私の方でして…。』

それでこうしてお時間をいただいたんです、と、やはり申し訳なさそうにするのでヒョンたちも釣られてしおらしくなっている。

さっきまでの目はどこに行ったの。

『BTSさんのマネージャーさんに、うちのマネージャーから用件をお伝えしてこういう場を設けていただいたんです。

きっと気を遣ってスタッフさんたちも来ないないようにしてくださっているのだと思います。

ありがとうございます。』

「あぁ、だからさっきからスタッフさんが入ってこないんだ…。」

テヒョニヒョンがぼそっと呟く。

そういえば、今日のマネヒョンはやけにテンションが高かった。

もしかしてこういうこと？

SUIさんが苦笑いを溢して、話を進めた。

『情けない話なのですが、去年の夏頃体調を崩してしまったんです。

収録のある日だったので、メンバーに心配をかけないように局内で人のいなさそうな部屋に1人で籠もっていたんですけれど、体調が悪化して意識を失いかけてしまっていて…。』

彼女がナムジュニヒョンの後ろで立っている俺を見つめた。

眩しい。

目を逸らしたら、隣に立ってるテヒョンイヒョンに小突かれた。

『その時ジョングクさんに助けていただいたんです。』

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