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〜とある部屋〜
「私、やっぱりボンゴレファミリーに入りたい!!」
Aは9代目に、とあるお願いと、前述の宣言を行った。
9代目「考えておこう」
眉尻を下げて笑う。
9代目「…さあ、お友だちのところへ行っておいで
今日はパーティーをするそうだから」
「うんっ」
Aが走って出て行くのを見守ってから、
ディーノ「じゃあオレも お大事に、9代目」
隣にいたディーノも軽く礼をして立ち去った。
ギィ
1人になった9代目は、車いすを動かして窓のほうを向く。
9代目「やってくれたなリボーン」
ぺろん
部屋の壁の一部がめくれて赤ん坊が姿を現す。
リボーン「…何の話だ?」
あくまでとぼけるまんまるの瞳に9代目は軽くため息を吐いた。
9代目「Aちゃんから話を聞いて
おまえがあの子をヒットマンにすべく立ち回っていることくらいすぐにわかったよ」
リボーン「…ま、今回は"引き分け"だな ………怒ってるのか?」
9代目「当然だ」
リボーン「その割には嬉しそーだな」
リボ―ンは帽子の下でにやりと笑った。
〜並盛 路上〜
もうすぐに旅立つというAを見送るためツナは竹寿司から出てきた。
ディーノもともにイタリアへ行くらしい。
「私も綱吉さんが戦ってるところ見たかったなあ」
ディーノ「すごかったぜ バキン! ドゴオ! って」
ツナ「う…」
くすぐったくなったツナは話題を変える。
ツナ「Aちゃんは…イタリアに行ったらどうするの?」
「ノーノにお願いして、向こうでも学校に行かせてもらうつもり
…あ、そろそろここで」
ツナ「そっか……じゃあ、」
Aは隣を歩いていたのからすっと前に出て、くるりと振り返った。
「ずっと勉強なら他でもできるからって学校に行ってなかったんだけど
でも、並中で綱吉さん達と出会って、すごく楽しかったから…
だからまた行こうって思ったんだよ
綱吉さんのおかげなんだ ありがとう」
いつもの笑顔を見せると、
「じゃあね」 それだけ言って歩いて行ってしまう。ディーノもついて行った。
ツナ「っ…… またね、Aちゃん!!」
2人が大声に振り向くと、涙ぐむツナがいた。
「またね」
ディーノ「またな」
ディーノはニッと笑い、Aは大きく手を振った。
そして2人は手を繋いで歩いていく。
こうしてAの並盛での生活は幕を閉じた。
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作者名:波紋セラーノ | 作成日時:2021年5月9日 22時