9代目のお孫さん来る！？ 4 (ページ14)

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平和な朝 - 3 ページ14

トンファーが空を舞う。

それをすぐさま握りなおした雲雀は攻撃を開始した。

Aは降り注ぐ打撃を受け、ときに反撃する。

キーンコーンカーンコーン

突如、1限の開始が告げられた。

(授業出なきゃ…)

気をとられた一瞬の隙を、雲雀が鋭く突く。

ヒュンッ

ぱしっ

しかし、それはAの素早い反応で受け止められた。

「いつも3人で戦ってるんだ

2方向に注意を向けることくらいできる」

雲雀「へぇ… じゃあ、もうひとつ増えたら？」

「…………あ゛」

ドシーンッ

彼女は自身のハンマーの下敷きになった。

雲雀は足かけをしたときに彼女の靴下からハンマーをはじき出していたのだ。

そしてそれを気づかれないようAに降らせた。

いつか彼女がやったように。

雲雀は腕を組んでハンマーに足を乗せる。

ぐりぐり

「う゛っ」

雲雀「？」

足場が徐々に縮んでいく感覚に足を退けると、

瀕死のはずの彼女の手がハンマーに触れていた。

それはみるみる小さくなっていき、ボロボロのAが露わになる。

雲雀は眉をピクリと動かし一歩引いた。

一方、彼女は寝転がったまま自身の武器をまた靴下にしまう。

「痛い…ね、これ、」

息を切らしながら、しかし不釣り合いな笑みを見せる。

雲雀「ふぅん…」

彼女を鋭く見据えたままトンファーを構える。

トンッ

ここだ！と思ったAは

思い切り地面を押し上げ身体をのけぞらせると

勢いのまま立ち上がった。

戦闘態勢に入っている雲雀の横を通り過ぎて彼女は空へ一直線に走り

タンッ

軽やかなジャンプでフェンスに手をついて飛び越える。

「私、授業受けてくる」

振り向いた雲雀が見たのは

バキッ

「あ」

フェンスとともに落下していくAの姿だった。