答え - 11 ページ11
〜夕方 並中 校庭のはしっこ〜
例のヴァリアー隊員の男が水道の影にしゃがみこむ。
顔は痛々しく腫れ、服もところどころ破れていた。
ヴァリアー隊員「はぁ……はぁ……」
命からがら雲雀のもとを逃げ出したが、ここは彼らの庭。
見つかるのも時間の問題だ。
??「ムムッ」
木陰から新たな影が出てくる。
ヴァリアー隊員「マ、マーモン様!?」
上司にあたる人物の登場に顔を引きつらせた。
マーモン「昔つくった"道具"が壊された気配がしたんだけど……
もしかして君が使ったのかい?」
ヴァリアー隊員「ひぃっ」
フードで見えない顔で男を見上げた。
体格差は明らかなはずなのに、彼はすさまじい恐怖を覚える。
マーモン「勝手に
"使用料"さえ払えればね」
ヴァリアー隊員「お゛っ、お許しくださいぃ」
男は嗚咽ともとれる声を出しガタガタと震え出す。
マーモン「僕の口座に"必ず"振り込んでおいて
……さすがに今日は忙しいんだ」
霧につつまれてマーモンが消えると、
男はホッとして水道に寄りかかる。
??「みつけた」
ヴァリアー隊員「ひッ」
安心したのも束の間
冷ややかな声の主は
口元を歪める雲雀だった。
タッタッタッタッ
グチャ
70人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:波紋セラーノ | 作成日時:2021年5月9日 22時