歓迎会 - 14 ページ46
気の失った男を獄寺が何重にも縛っている。
自分を殺そうとした犯人だが失神するほどボコボコにされたのを見るとツナは少し同情してしまう。
ツナ(でもAちゃんをあんな目に遭わせたのは…許せないよな)
友達を想うツナの眼差しは厳しかった。
「ん…」
山本「Aが目を覚ましたぜ!」
山本の声を聞きツナ達は駆け寄った。
ツナ「Aちゃん!」
(……ノーノ?)
自分の名を呼ぶ声の心地よさからか、敬愛する恩人の姿を一瞬だけ見て一気に身体を起こす。
山本「大丈夫か?」
ふらつく肩を山本が支えてくれた。
「…ありがとう」
ふわふわした頭のままゆっくり言葉を発した。
青い瞳にみんなの顔がぼんやりと映る。
ツナ「なんともないみたいで良かった」
緊張が解け、ツナは柔らかい笑顔を見せる。
「私……」
だんだん意識がはっきりしてくる。 気を失うまでを思い出したAに、周囲は状況を説明した。
「そっか、ディーノ兄に変装して…
全然気づかなかった」
眉を寄せ目を伏せる。
Aは悔しかった。
ずっと一緒にいた"ディーノ兄"が別人であったことに気がつけなかったことも、
気を抜いていたとはいえ一撃で気絶させられてしまったことも。
リボ「安心しろ。 オレがしっかり鍛えなおしてやるからな」
"鍛える"というリボーンの言葉で再びAの目に光が灯る。
「よろしくお願いします!」
切り替えの早い少女に、リボーンは口角を上げて返事をした。
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作者名:波紋セラーノ | 作成日時:2020年4月26日 16時