兄 - 3 ページ32
〜リビング〜
リビングに入ると、何やら大きな黒い影。 少し離れたところで沢田奈々が失神していた。
??「リボーン! 助けに来てくれたのね」
駆けよって涙を見せる美女・ビアンキ。
沢田家に居候している殺し屋だ。
リボ「どーしたんだ?」
ビア「おいしそうな亀を見つけたから茹でたら巨大化して暴れだしたの」
ツナ「! もしかしてその亀って…」
ディ「ああ…間違いねぇ…」
ツナ・ディ「エンツィオ!!」
スポンジスッポンのエンツィオはディーノのペット。
水を吸って大きくなると狂暴化する危険な一面を持つ。
ツナ「っていうかビアンキ、エンツィオ食べようとしたのー!?」
ビア「何か?」
冷たい目でツナを見るビアンキ。 リボーンへ向けるものとの温度差にツナは震上がった。
ツナ「い、いや…」
ディ「そんなこと言ってる場合じゃねーみたいだぜ」
ツナほどの大きさになったエンツィオは、台所のいたるところを食べ始めていた。
ツナ「ひぃー! うちのリビング食べられちゃうー!?」
「任せて、綱吉さん。 とお!」
Aは前に出ると、自分より重量があるであろうカメを楽々持ち上げる。
ツナ「そういえばAちゃん怪力だったー!」
メキメキメキ…
ツナ「ん? めきめき…?
んなー! 天井食ってるー!?」
なんと、持ち上げられたことで今度はエンツィオが近づいた天井を食べ始めてしまった。
「!? ど、どうしよう…」
予想外のことに汗がふき出た。
ディ「落ち着けA!
オレがエンツィオを動けないようにする。 その隙に甲羅を乾かすんだ」
鞭を構えるディーノ。
ツナ「そっか、さすがディーノさん!
…あれ、何か忘れてるような…」
びよーん
ディ「あ」
ディーノの鞭はAの足に絡まってしまった。
ツナ「部下の人いないと運動音痴なんだったー!」
「わ、うわー!」
そのままバランスを崩し、エンツィオが宙を舞う。
どしーん
そして見事にツナの上に着地する。
ツナ「結局こうなるのー!?」
甲羅の下で叫ぶツナだった。
(台所はロマーリオが翌日までに直したし晩御飯はディーノのおごりで出前をとりましたとさ)
【END】
72人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:波紋セラーノ | 作成日時:2020年4月26日 16時