赤井を探せば降谷に当たる

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そんな懐かしいことを考えていると、玄関のドアが開く音がした


帰ってきたなー…


発信機を元あった場所に戻し、何食わぬ顔でソファに座り直す


リビングに鍵やらバッグやらを置く音が聞こえ、足音が徐々にこちらに近付く


そして寝室の扉が開かれ、彼と目が合った


「おかえりなさい、安室さん」


反射的にそう声をかけると、安室は一瞬びっくりしたような顔をする
が、すぐにいつもの安室スマイルが返ってきた


「ただいま帰りました。なにか不自由はありませんでしたか？」



そんないつもの笑顔を向けながらも、安室の気持ちは僅かに乱れていた



おかえり、なんて何年振りだろうな


もちろん、家に彼女がいるのは知っていた
発せられるであろう、おかえりという言葉も予想がついていた
だけど実際に言われると、その言葉はどこか懐かしく動揺してしまう


…これは仕事だ
こんなことで動揺してる場合じゃない


安室はそう自分に言い聞かせ、目の前のAと視線を合わせる


「何もありませんでしたよ。サンドイッチ、美味しかったです。ごちそうさまでした」


「良かった、あれは味噌が隠し味なんですよ」


隠し味は味噌…
今度FBIのみんなに作ってみよ


なんてことを考えていると、横に安室が腰掛ける


「Aさん、お腹の具合はどうですか？」


「もう大丈夫ですよ！安室さんのおかげです」


だから帰らせて、そんな視線を送ってみる
それに気付いているのか、否か、彼は困ったような顔をする


「でもまだ、あの男たちがあなたに報復しにくるかもしれませんよ？ここにいれば安全です。僕が守りますから」

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