父と、結婚指輪と、私。【N.K】 5 (ページ12)

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161話　ペンションページ12

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「部屋は3つでよかったのよね？さぁ、あがってあがって」

夏は避暑地として有名な那須高原。

電車内ではボックス席2つを陣取って、子供チームと大人チームに分かれたら

「ねぇ、おかしくない！？俺独りっておかしくない！？」って

あぶれちゃった由里子のお父さんがわなないて、みんなで笑った。

「なんで俺だよ！」

「いいじゃないのココはイケメン同士で！ねっ！？」

そう言って由里子のお父さんに捕まって席を離れたのは意外にも潤君で、

今日が初対面のはずなのに、楽しそうな2人だった。

電車を乗り継ぎ最寄り駅で降りると

由里子の叔母さんの旦那さんが10人乗りのハイエースで出迎えてくれた。

普段から宿泊客の送迎をしているらしく

「ようこそいらっしゃいました」と優しい笑顔をくれる。

車でペンションまで向かう道中は、

どこに何があるかとか、おすすめのスポットを色々教えてくれて

あっという間にペンションに到着。

ツリーハウスみたいに可愛いペンションの管理棟では

由里子の叔母さんがにこやかに歓迎してくれた。

「由里子も大きくなったわねぇ！ちっとも遊びに来ないんだから！」

「ごめん～お父さんと旅行なんて冗談じゃないって感じだから～」

「こら、由里子♡お父さんの目の前で何だその発言はっ♡」

和やかに交わされるやりとりに皆で笑って

談話スペースに案内される。

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