25話 ページ26
確かに海賊たちがこの島を出て行くのを待てるのであれば、それも一つの手だろう。
しかし、いくら小さな島と言っても、島民がいる。
海賊たちが他の島民に手を出さないという確証はない。
「……」
「やるなら、今しかないんだよ」
じいさん、覚悟決めなよ。
そう言うAにスピークは押し黙る。
スピークとて、島民たちを見放すことは考えていない。
助けたい心はある。
だからこそ、彼は海賊たちに捕まる前、海賊たちがこの島に上陸した後、とある場所へ通信を放った。
白ひげ海賊団。
この島は、白ひげの領域。
何人かのこの島の若者は、白ひげの海賊団へ入り、彼の息子となった。
いわゆる家族だ。
この島の島民は、みな家族のようなもの。
絆は固い。
「そこにある、電伝虫を」
「！、は…はい！」
スピークが指を指した方向には1匹の電伝虫。
アメールは慌ててそれを取ると、スピークへと手渡した。
プルルルル……。
コール音が鳴る。
ガチャっ。
《……誰だよい》
「私だ」
《スピークか！》
「ああ……今、例の場所にいる。手を貸してもらえんか」
《わかったよい。今から行く》
短い会話の中、Aはその特徴的な喋り方と声に違和感を覚えた。
この声は……。
聞き覚えのある声。
「彼をここに呼んだ…………。これで、大丈夫だろう…………」
「……」
「白ひげ海賊団1番隊隊長、不死鳥マルコ」
「！」
「不死鳥…？」
「ああ。彼もまた、悪魔の実の能力者。悪魔の実の中でも希少度の高い、幻獣種のな」
「幻獣種…？」
「この世の生物ではない、幻の生物のことだ。不死鳥……フェニックス。他にもいろいろある」
「まさか、あの人が」
「知っているのか」
「…まァね。何度か、前の島で会ったことがあるんだ。さっきの話し方でピンと来たよ」
「ほう……」
訝しげにAを見るスピーク。
一端の海賊が、四皇白ひげのクルーと知り合いなのか、と。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 497人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
咲耶(プロフ) - 続編おめでとうございます！！これからも楽しみにしています！ (2016年4月23日 17時) (
レス) id: 1d48548696 (このIDを非表示/違反報告)
ユカ - 続きが気になります♪応援しています♪頑張ってください (2016年4月21日 12時) (レス) id: 76ceb5ae42 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - エースとの再開楽しみです。 (2016年4月21日 0時) (レス) id: f13b9e7a54 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 本誌ではマルコ再登場フラグがバッキバキにたってますよね！かっこよくなったかなぁ？それとも渋みが増したかなぁ？早く会いたい！ (2016年4月14日 16時) (携帯から) (レス) id: ab9f95c1b2 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - マルコ大好きなので、更新楽しみにしてます！免許取得おめでとうございます。気を付けて運転して下さいね。私も運転しますが去年の今頃エゾシカと衝突しました。車は大破。エゾシカはどこかに去っていきましたが、私はアイツを許さない!! (2016年4月10日 19時) (携帯から) (レス) id: ab9f95c1b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：國子
| 作成日時：2016年3月15日 19時
