嫁たちの会話 ページ5
「Aは天元様の事が嫌いなの?」
「嫌いとかそう言うの通り越して、もはや死んでくれとさえ思ってる」
「わあ」
「相変わらずね」
「まあAらしいと言えばAらしいけど」
須磨、まきを、雛鶴との仲は極めて良好だ。
旦那(宇髄)とは違って。
「どうしたらあいつの首、ちょん切れる?こう…スパッと」
「うーん」
「それは…」
「無理じゃないですかね?」
「(ムカッ)」
須磨の天然ゆえの悪気ないストレートな答えが、Aの額に筋を浮かせた。
悪気はないのは分かっているが、こうもストレートに言われると腹が立つ。
「毒もあの馬鹿効かないし、どうなってんの?意味わかんない」
「まあ天元様も相当な訓練を積まれてるし…」
「耐性が私たちの比じゃないわよね」
【問、自分たちの旦那が殺されるとは思わないのですか?】
『思いませんね!』
『思わないわ』
『同じく』
※この三人に悪気は至ってないです。
「Aちゃんは天元様のどこが嫌いなんですか?」
「は?そんなもん全部だけど?」
「全部」
「あの飄々とした態度。顔も嫌いだし、そもそも何なのあの目元の化粧は。派手だとか言ってただ煩いだけだし、図体でかいし、何様なのあの糞馬鹿」
「糞馬鹿」
「何でいつもいつも私が出て行こうとすると、音もなく現れてくっついてくんの?何で放っておいてくれないわけ?こちとらあいつに興味なんかないし、放っておいて欲しいわけ。もううんざりなのよあの糞馬鹿に付き纏われるの」
嘘偽りない宇髄への不満が暴露される。
それは本心。
しかし宇髄がAの事を好いている事も、嘘偽りない事実である。
Aがここを去ろうとすれば、それを阻止する宇髄のいたちごっこ。
「天元様はAの事を好いているのよ?だから」
「大事にしてるって?ハッ、笑わせてくれるわ。嘘くさい」
「そんな」
「まあこればっかりは私たちじゃどうにもできないわね。天元様とAの問題だし」
宇髄不在の中、屋敷の中で繰り広げられる嫁たちの会話。
改めて言おう。
嫁たちの仲は極めて良好である。
宇髄がいなければAも怒り立つ事もなく、暴言を吐く事もなく、普通に須磨、まきを、雛鶴と接する。
「も〜!みんな仲良くしましょうよ〜!」
「あいつ(宇髄)とだけは絶対無理。それなら舌を噛んで死んだ方がマシ」
「そんなぁ〜〜!」
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お餅(プロフ) - 終わらんといてーーー (2022年2月13日 15時) (レス) @page16 id: 28886abf9c (このIDを非表示/違反報告)
ちょる(プロフ) - はじめまして!!コメント失礼します!!続きが気になりました!いつか続きを更新してほしいくらいです!! (2021年12月22日 12時) (レス) @page16 id: 8f8ae7ff3b (このIDを非表示/違反報告)
万札 - 続きをお恵み下さい……全てが刺さりました…好きです… (2021年12月1日 23時) (レス) id: fa3b030bed (このIDを非表示/違反報告)
ぴえん - 終わらないでくださいいいい (2020年1月13日 18時) (レス) id: e55a66c0f2 (このIDを非表示/違反報告)
守小町慶 - え、めっちゃ好き。ドンピシャすぎて何も言えない。 (2020年1月5日 23時) (レス) id: c4783174d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ずんだ (旧 國子) | 作成日時:2019年10月21日 21時