デート ページ20
「支度出来たか?」
「ええ」
マンションの玄関で一足先に靴を履いて待っていた宇髄は、部屋から出てきたAの姿ににやりと笑った。
薄く化粧を施して、制服とは違う私服を着たA。
今日は学校は休み。
以前から出かける約束をしていた。
「車とバイク、どっちがいい?」
「車がいいです」
「俺としてはバイクの方がいいんだけどな……。((背中に柔らけえ胸が当たるからつったら、絶対怒るから言わねえでおこう……))」
((バイクは距離が近すぎて落ち着かないから嫌だ……って言ったら、拗ねるだろうな……))
宇髄はバイクと車、両方の免許を所持している。
16で原付の免許を取り、それから大型、そして自動車の免許を。
彼の住むマンションの駐車場には、彼の愛車たちが停まっているのだが、例の如く───派手、なのだ。
Aが以前住んでいたアパートから荷物を移す時、車を使用したのだが、まさかの高級外車。
彼らしいと言えば彼らしいのだが。
あまりの場違い感にAは渇いた笑いを漏らしたらしい。
「しゃーねえ、車で行くか。可愛い嫁様の要望だしな」
「すみませんね。わがままで」
「拗ねんなよ。ったく、そう言う所が可愛すぎんだから」
マンションの部屋に鍵をかけて、エレベーターに乗り込む二人。
駐車場で車に乗り込み、向かった先は水族館。
つい先日、テレビでやっていた水族館の特集に、Aが食い入るように見ていたので、連れて行ってやろうと思ったのだ。
「大人二人」
「いや、私高校生……」
「今日はデートだろ?」
そんな宇髄の言葉に何もいえなくなる。
どうせここでゴネると、宇髄がふてくされるからだ。
入場チケットを買って中に入ると、一面に広がる水槽の数々。
「わあ………」
((目がきらきらしてやがる……))
水槽を泳ぐ魚たち。
小さな小魚に、色あざかな魚。
大きな魚。
目に映るもの全てに目を奪われて。
「綺麗………」
「よかったな」
「天元」
「ん?」
「連れてきてくれてありがとう」
「!」
ニコニコと笑うAに、宇髄は目を奪われた。
((連れてきてよかった……。後で写真撮らねえと……))←Aの
この後、宇髄はAの写真をこっそり撮りまくったし、ぬいぐるみをこれでもかと言うほど買った。
((買いすぎです宇髄くん…))
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コハク(プロフ) - 両親に挨拶いった話みたいです! (2019年11月9日 0時) (レス) id: 2e3acf2050 (このIDを非表示/違反報告)
ヒビヤ - またリクエストすいません!結婚式見たいです!! (2019年11月8日 23時) (レス) id: 285698817c (このIDを非表示/違反報告)
ミミット - リクエストです!!ハロウィン仮装をしてイチャイチャして欲しいです! (2019年11月6日 22時) (レス) id: 8fab9ce7af (このIDを非表示/違反報告)
ヒビヤ - リクエストします!プラネタリウムのほのぼのデートか家で甘々イチャイチャ見たいです!! (2019年11月6日 21時) (レス) id: 285698817c (このIDを非表示/違反報告)
牛乳とコッペパン(プロフ) - リクエストです。海に行って欲しいです!! (2019年11月6日 10時) (レス) id: c20b5adaac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ずんだ (旧 國子) | 作成日時:2019年10月15日 15時