番外編：贈り物、後日談 ページ41
せっせと針と糸を使い、りんが一晩にして縫い上げた着物。
余った反物を見てりんはふと思いついた。
「おっ！やっぱり似合ってんじゃねーか！その反物！」
「宇髄くん」
宇髄がAに贈った赤い反物。
りんが手縫いで仕上げたその着物を、派手だから、似合わないからと言う理由で着ないわけにはいかず。
任務から戻った宇髄は、真っ先にAの屋敷へ訪れた。
そして赤い着物を着たAを見てにやりと笑った。
「気に入ったか？その反物。よく似合ってる」
「私には少々派手すぎだと思いますが？」
「そんな事ねえよ。丁度いいくらいだ」
俺色に染まれ。
宇髄は反物屋でAに贈った反物を見たとき、これだと思った。
「俺様の目に狂いはねえ」
「任務先の町であれこれ買うのはいいですが、私には無用ですよ」
「心配すんな、あいつらにもちゃんと土産は買ってきてる」
「そう言う問題ではなくて……」
ああ、まただ。
結局いつものペース。
事あるごとに宇髄から送られてくる贈り物の数々。
いらないと突っぱねるわけにもいかず、Aの部屋には宇髄から送られてきた贈り物で溢れかえっている。
「A様！宇髄様！」
「りん？」
「おう、どうしたチビ」
「ふふん！これをご覧ください！！」
りんが少し興奮気味に持って来たのは、Aがいつも隊服の上に着ていた羽織だった。
「それ、Aの羽織か？」
「の、裏地をご覧ください！」
ばさぁっ！と羽織を裏返し、二人に見せるりん。
赤、一色。
「おおっ！ド派手だな！」
「りん……」
「着物をこさえたら、まだ何かこしらえられそうだったので……」
「でかした！」
「はあ……」
まあ、裏地なら。
元柱として、いつかは復帰するつもりでいる。
そんな時に目立たなければ。
裏地なら、あまり目立つこともないだろう。
「着物では、任務の時には身につけられませんから。でも羽織でしたら、大丈夫ですよね！」
「りん」
「！」
ぽんっ、とりんの頭に手を置くA。
「いつも、ありがとうございます」
「………！はいっ！」
きらきらとした目でAを見るりん。
((Aはチビには弱いんだよな……。チビのやる事ならなんでも許しちまうし……))
((りんは妹みたいで、なんだか叱れない……))
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ずんだ (旧 國子)(プロフ) - レンサさん» コメントありがとうございます。私の所は全巻売り切れで、ノベルしか置いてませんでした(泣)よもやこれほどとは……。続編の更新、頑張ります！応援ありがとうございます！ (2019年10月16日 0時) (
レス) id: 96c933232a (このIDを非表示/違反報告)
レンサ(プロフ) - この話ずっと読み返してます｡私の行きつけの書店でも所々巻数が抜けていて店員の人に取り置きさせて貰いました｡続編の方も読みます｡頑張って下さい｡ (2019年10月15日 16時) (レス) id: 6d7ff987c8 (このIDを非表示/違反報告)
ずんだ (旧 國子)(プロフ) - シュウさん» コメントありがとうございます(*´∀｀)読み返して自分でも「あれっ！？」ってなりました。上弦の月て………(；´∀｀)書いてるうちに頭の中ごちゃごちゃになってました。すみません、ありがとうございます！あとで直しておきます( ；∀；) (2019年10月14日 12時) (レス) id: 96c933232a (このIDを非表示/違反報告)
シュウ(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます。少し気になつたのですが、宇髄天元の目と腕を奪ったのは十二鬼月の上弦の陸です原作読まれてないとの事なので恐らく情報がごっちゃになったかと…これからも更新頑張ってください！ (2019年10月14日 8時) (レス) id: fbf674f14e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ずんだ (旧 國子)
| 作成日時：2019年10月10日 17時
