・36 ワタシ ページ37
ピンポーン ピンポーン ピンポーン……
「……んだよもう……」
枕元に置いたケータイの液晶の時刻を見れば、まだ7時になる前だった。
ホテルの部屋のインターホンが、これでもかってくらいに連打されてて
そんな事をする人はただ1人
「何なんだよ相葉さん！」
「おはよーございます！」
寝ぼけ眼を、開けたドアの向こうにやれば、大野さんと翔さんまでいた。
けど、
「……翔ちゃん立ったまま寝てんじゃん……」
「たった今部屋から引きずり出してきた所だからさ！」
大野さんも、半分寝てるみたいな顔して笑ってる。
「で、何なのこんな朝から……」
「ニノ、今日、いこっ！」
「どこに。」
「彼女のとこっ♪」
相葉さんは満面の笑みで、俺の肩を叩いた。
「……何なんだよどいつもこいつも……」
「えー？？だってニノ、絶対後悔するから！！ね？着いてってあげるから！」
「結構です。」
「みんなで行けば怖くない！」
「怖いってなに(笑)」
「松潤もさぁー、インターホン何回も鳴らしてんのに起きないんだよ。」
相葉さんがむくれ顔になったのを見て、大野さんがふふっと笑う。
「松潤とこ、2回しか押してない(笑)」
「いやだって、絶対怒れられるもん、怖いじゃん！」
「あぁ、ジェイなら……」
ドアにもたれて立っていた身体を起こし、3人をベッドルームに案内すると
「へっ！？松潤ここで寝てたのっ！？」
「……一緒に寝てたの？」
と言って、相葉さんと大野さんは目を丸くした。
「ジェイが、明日行くぞって、昨日押し掛けてきて、そのまま。」
「くっそ〜！じぇーぃに先越されたかぁ〜！」
相葉さんが、がしがしと頭を掻いて悔しそうにしていた横にいた翔さんが
半目どころじゃないくらいにほっそーい目をしたままのそのそと動いたかと思ったら
「ちょっと、翔ちゃんっ！？」
相葉さんの声も無視して、俺のベッドで眠るジェイの横に潜り込んでしまった。
「翔ちゃん！寝ないでよっ！！」
「わたしもまだ眠いんですけど。」
「わしも……寝ようかな……。」
ちょっともお〜！って、相葉さんが騒いだ瞬間だった。
「……るっせぇーーよっ！！」
ジェイがしかめっ面で布団をめくり上げた。
「って、えっ！？翔くんっ！！？」
めくりあげた布団の中に翔さんがいるのを見て、
ジェイは声が裏返るほどうろたえていて
そんなジェイの動揺した顔を見て
俺と大野さんと相葉さんは、声をあげて笑った。
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作者名：あひる x他1人
作成日時：2014年9月9日 16時
