・28 ワタシ ページ29
そんな事を考えている頃に、ふと
俺の耳に飛び込んできた話し。
「えっ！？大野君がっ！？めずらしっ！！」
俺がそばにいる事に気付いていないのか、マネージャーのよねが
そこそこの大きな声で、大野さんのマネージャーのめぐと話しをしていた。
めぐだと分かったのは、大野さんの名前が出るならその人だろうと思ったから。
よねに気付かれないように、そっと聞き耳を立てる。
「結局、加担したの？んじゃもう間違いなく美味しく頂いてるねー♪
……え？まぁ、いいんじゃない？……うんうん。
逆にそろそろ良い頃合いかもよー？相葉くんだって結婚したし、うん。」
……あぁ、なるほど。
まさかあのオジサンが……
俺というものがありながら他所の女に手を出しましたか。
……プロポーズの返事をしなかったせいかな……
じゃぁしょうがないか。
わざと、よねの横に並んで立ってみると
俺に気付いたよねが「うわぁっ！」と声をあげて
ケータイを耳から離した。
「いつからいたの！？」
「電話のさいしょっからいましたけど？」
よねは苦笑いすると「ウチの姫が戻ったから」と言って電話を切った。
誰が姫だバカ。
わき腹をパンチすると、よねがクスクスと笑って
「聞いてた？」と俺に尋ねた。
「聞いてたよ……なに？大野さん女をお持ち帰りしたの？」
「そう、エキストラの子。しかも自分で打ち上げに呼んだんだってよ。」
「やるじゃない。」
そう言って笑ったけど
内心は、複雑な気持ちだった。
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作者名：あひる x他1人
作成日時：2014年9月9日 16時
