～箱庭～ワタシとアイツのその頃【N.K】 (ページ19)

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・18　サトミページ19

“今からウチに、来られたりする？”

突然のニノからの誘いを、断る事は出来た―――

まさか、二度目があるとは思わなかった。

だってウチに…ってそういうことでしょ？

あの時ニノに抱かれに行ったのは、半分以上が酔った勢いで

でも、酔いに任せて慰めてあげたいと思ったのも事実。

だけどそういう関係がずっと続くのはイヤだったから

「また寂しくなったら言って？」なんて当然言わなかったし

あの時の事については一切口にしなかった。

もしもニノと、このままずるずる関係が続いて

もしも発展して、付き合うことになったとして

まあそうなってもいいかなと思えるほどにはニノの事は好きだけど

そんな始まり方はあまりにも残酷だよね。

わたしはずっと、

彼の抱える痛みを、彼が想い続ける気持ちを、

慰めて、許してあげなきゃいけないって事だから。

わたしが“今だけなら私をあの子と思ってもいい”と言った時

“誰にもならないで、俺に抱かれて”と言ってくれたけど

わたしが誰にもならなくたって、きっとニノの頭の中にはあの子がいたに違いなくて

2度目の今日にはどんな意味があるんだろう？って

断る事はできたけど、こんな事は続けたくないんだけど

知りたくて、わたしは言われるがままに

彼の家へと急いでいた。