15 ページ15
・
「ね、櫻井君♪」
「ん？」
高3になって初めて櫻井と同じクラスになって
嬉しく思いつつも……毎日毎日、一日一回以上必ず！
女子に絡まれてる櫻井を見なきゃいけないのは辛い。
と言いつつ見ちゃうんだけど、耳はだんぼなんですけど。
「櫻井君の一番好きな食べ物ってなに？」
「俺？んー……ラーメン。」
「えー？ラーメン？色気なーい(笑)」
「美味しいじゃん、ラーメン。」
櫻井の優しい笑顔。
女の子には優しい笑顔、っていうスタンスが板に付いてる。
くあぁ〜〜〜あんな優しい顔してもらえる女子羨ましいぃぃ〜〜〜！
って、わたしも女子だ。あれ？
とか思いながら、
櫻井がラーメン好きなのは知っているけど、
一番好きな食べ物がラーメンというのは
この時わたしは初めて知った。
苺はどうしたの？
わたしが知ってる情報と違うってだけで、何だか動揺しちゃう。
もしかして、わたしに合わせて苺好きって言ってただけじゃないよね？
いや、合わせる意味も必要性もないわけだけど。
つい、じーっと櫻井を見つめてしまっていたせいか
視線を感じた櫻井がわたしの方を見た。
口パクで「ラーメン？」と話しかけてみる。
櫻井が、「しーっ！」ってジェスチャーをしながら顔をしかめた。
「ねぇー、もっと他には？好きな食べ物！」
「えー？なんで？どこか連れてってくれるの？」
「うん、いいよ♪どこ行きたい？」
「ラーメン屋。」
「えぇー？？(笑)それはイヤ！」
なんでだよ〜と言って櫻井と女子がきゃっきゃとはしゃいでいるのを遠巻きに眺めながら
こういう光景を見るのも、何だか慣れちゃったなぁと思う今日この頃。
耳はだんぼなんですけど。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 178人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時：2014年8月29日 22時
