7時はご飯の時間です。～5つの微糖～【S.S】おまけ (ページ20)

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翔「おーーーう」

和也「めずらし。Aと休憩？」

翔「ちげーわ」

ニノは……

ことさらAさんのこととなると、

俺に突っかかってくる意外と分かりやすいヤツ。

いや、俺に限らず誰かがAさんと話そうもんなら

無言でそれを、じぃーーーっと眺めてるようなヤツで。

俺が普段、Aさんに冷たく当たっていることに対して文句を言うくせに、

俺が少し、朗らかにAさんと接すれば

「あら？どうしたんですか？」とけん制しようとしてくる。

めんどくさいヤツ。

今だってきっと

「Aのこと困らせてないよねぇ？」とか

「Aに何ちょっかい出してんの？」とか

思ってるんだろ？(笑)

どっちだっていいだろ、別に。

どっちも俺のささやかな楽しみだっつーの。

智「Aはなにやってんの？」

A「あ、1本いかがですか？飲み比べが終わったところです」

智「んふふ、何それ？(笑)」

ここのコンビは、見ているだけで癒されるコンビだから許す。

それに、智くんは……

俺の性癖に、感づいてる人だ。

……いや、性癖じゃないけど。(笑)

・

和也「だから冬はダメなんだよね。カチカチんなっちゃってすぐ壊れる。」

翔「劣化が進むってこと？」

和也「単純に寒くて固まっちゃってるだけじゃない？」

翔「それで保温庫ってことね……」

それはAさんがここへ来て半年ほどが経った時のこと。

冬になるとやたらと報告される、とある部品の破損。

その部品が今まで、それなりの量で廃棄されている事を把握していなかった俺たちの元へ

やっとこさその情報が下りて来たのは、

その時、在庫管理をしていたAさんの進言があってのことだった。

現場へ事情を聞きに行けば、待ってましたと言わんばかりに

「そうなんですよ！これ、冬は固くなっちゃってすぐ壊れて、それで！」と

興奮した様子で作業員から説明を受けた。

だったら気付いた時点ですぐ言いに来いよ。

彼女のおかげで気付いた部品の不具合についてニノと2人、話している間中……

Aさんは、

一応、この話しに関わりががあるかといえば、ある、から

何せ彼女の進言から始まっているわけだし、

だから彼女も、この話しを黙って聞いているのかとも思ったんだけど

時折、彼女のデスクをチラ見すれば、

広げられている資料と、握り締められた資料があることに気付く。