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歩み寄るあたしを見た潤君が「サンキュー」と手をあげると
クッキーさんもあたしを見る。
なんとなく、どきーっと……
ペンが潤君の手に渡ったところできびすを返せば
クッキーさんの「Aさん」の声。
どきっ！として、はい！と振り返れば
「あげるー」と言って……飴を渡された……
「マッサンにもはいどーぞー」
潤「毒入り？」
「どーうやって入れるんですか！」
潤君はその場で封を切り「サンキュ」と言って飴を口に放り込むと
書類にぽすぽすハンコを押していく。
あああ、飴なんて
現場の人にはじめてもらった……！
A「あああありがとうございます！あの、じゃぁわたしも……！」
胸ポケットから飴を取り出してクッキーさんに差し出して……
差し出してから気付いた……
あたしから、飴なんて……
欲しく、ないかな
でもクッキーさんはニッコリ笑って
「ありがと〜」と受け取ってくれた。
わ……
ありがとう、だって……
ハンコを押した書類の束を「はいよろしく〜」とクッキーさんに渡した潤君が
事務所へ向かって歩いて行くのに続いて
あたしも隣を歩く。
A「飴もらっちゃった……！」
もらった飴を潤君に見せ付ける。
潤「あ？それ毒入り？」
A「どーうやっていれるんですか(笑)」
封を切って、口に入れると
グレープの味。
おいひーーー♪と思って事務所に入ったところで
櫻井さんに出くわす。 ぎゃー
翔「……喉でも痛いの？」
A「……や……あの……」
潤君はかまわず櫻井さんをすり抜けてデスク行っちゃうし……ひぃー！
翔「普通の飴なら休憩中に……」
呆れたような顔で視線を外す、櫻井さん……と、
潤「菊池からもらったんだもん、ねー？」
デスクの潤君からの、助け舟！
翔「おまえもか松本〜！(笑)」
潤「ゴメンナサーイ」
ふふっと笑顔になった櫻井さんは……そのまま事務所を出て行った……
……せっかくの嬉しい気持ちが
一気にしぼんだ(泣)
潤「……愛ある叱咤？(笑)」
A「……ゼロ〜……」
潤君が楽しそうに笑ってる……
もぉ〜……
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作者名：あひる x他1人
作成日時：2016年6月18日 23時
