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A「嫌いじゃないんだけど、なんかうるさくて。」
まゆ毛をへの字にして彼女が話しを続けた。
A「たつくんの家って行った事ある？」
翔「あるあるー。」
A「たつくんてさ、テレビ付けたままにする人でしょ？
あれあたしイヤだからすぐテレビ消しちゃう。」
怒ったような顔をして辰実のほうを見るAさん。
A「あたし同時に色んな事出来る人じゃないからさ、
テレビついてるともうテレビしか頭に入ってこなくなっちゃって！
それがイヤなの。たつくん頭おかしいんだよ。」
「頭おかしい言われてるぞ(笑)」思わずツッコミを入れて笑ってしまった。
相変わらずぷりぷりと怒ったような顔をして、辰実のほうを凝視しているAさん。
辰「俺、怒られるようなことなのそれ･･････。」
辰実がそう言ってコーヒーに口をつけると、「ぶふっ！」と吹き出してAさんが笑った。
A「テレビつけたまま仕事が出来るなんて不思議だよね！音楽かければいいのに。」
辰「人ががやがや話してる雑音がいいの。」
A「なにそれー？？」
2人のやりとりを、うんうんと頷きながら眺めていたが、
俺はその時心の中で
俺の話題、一瞬で終わったな！(笑)と思っていた。
だいぶ自惚れな考えだけど、もうちょっと食いついて欲しかったな。なんて。
俺が誰なのか分かったらどんな反応をするんだろう？とドキドキして構えていただけに
さらっと流された事に少し寂しさを感じた。
俺はもっと
もっと俺に食いついて、興味をもって欲しかった。
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作者名：あひる x他1人
作成日時：2015年2月23日 17時
