温かい家～sweet home～【S.S】 (ページ30)

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第5話　失敗した…01 ページ30

辰『27日昼飯食いにいかね？』

数日後の数日前

珍しく辰実のほうから連絡があった。

13時からなら平気だと返事をすると『A来るから』と言われた。

えっ！！Aさん！？

・・・・・・イヤ条件反射ですよ！別に喜んでないから！！

和「あれ～？なにそのイヤラシめな顔ぉ～。」

楽屋でニノからツッコミを入れられたのは言うまでもない。

・

仕事の合間に少し顔を出す程度の時間しかないのに、

こんな時に限って撮影が押して、予定より30分遅れて二人のいるカフェに着いた。

逸る気持ちを抑えながら、店内に入る。

辺りをキョロキョロ見渡すと、一番奥の席に2人がいるのが見えた。

そしてAさんが俺に気付き、驚いた顔をして辰実の服の裾をつかみ、

あっち見て、とジェスチャーする。

辰実も俺に気づいて、小さく手を上げた。

彼女があの時とは少し雰囲気が違って見えるのは

薄くメイクをしているからだろうか。

だけど、ニッコリ笑って一生懸命に手をふる姿を見て

俺はやっぱり心がほっこりするのを感じていた。

A「今日来るたつくんの友達って翔さんだったんだね！

　たつくんが友達も来るって言うから、えーやだなって思ってたんだよ。」

翔「おい辰実お前言っとけよ！！直前まで俺いやがられてんじゃん！！」

そう言いながら辰実の隣に腰を下ろすと、Aさんが声を出して笑ってくれた。

翔「ごめんね待たせちゃって、仕事がおしちゃって。」

辰「別に待ってないよ。俺らの会にお前を参加させてやってるだけだから。」

翔「なにその言い方ー！？･･････ってあれ？由希ちゃんは？」

A「今日はウチの母とお出掛けしてるんだ。」

翔「なんだ、そうなんだ･･････」

辰「お前ロリコンだったのか。」

翔「何でそうなるんだよっ(怒)」

俺と辰実のやりとりに、Aさんはまた声を出して笑った。