警視庁公安部所属潜入専門捜査官【警察学校組】

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「君と組まされるのは初めてだね」

「そうだね、私ジンと組んでることが多いし」

「最近バーボンやスコッチとも組み始めているんだろう？彼らから聞いたよ」



ギターケースの中からライフルを取り出して、大事そうに抱え始める赤井秀一を横目に私はパソコンのキーボードを叩き始めた。



「ロゼは仕事がはやいな」

「それはどうも」



監視カメラをハッキングして、ターゲットが今どこにいるのかを把握する。

今回のターゲットは少しばかり組織に歯向かいすぎたお偉い人。

もう少し言うことを聞いておけばきっとジンだって見逃したほどの権力を持つ男だった。



「SPもつけないなんて余裕なんだな」

「まさか狙われてるとは思わないでしょ、組織に言った文句も多かったけど、組織への還元も高い人だし。」



それだけ余裕だからこそ、こうして私たちが駆り出されたわけだけど。

警戒してないってことはそれだけ悪気がないということ。

悪気なく組織の言うことを聞かないのは、ジンにとって厄介でしかない存在だ。

別にあの男の代わりは、いくらでもいるわけだし。



「私人殺しはやりたくないからよろしくね」

「…本当に暗殺は辞めたんだな」

「最初の頃は人手がなかったからやってたの、仕方なく」



それでも、人を殺したことは事実だけどね。



「…やっぱりロゼは、どこかまだ輝きを残しているんだな」



赤井秀一から紡がれたその呟きは、聞こえなかったふりをした。

闇色に染まりきっていないとも取れるその言葉は、カメレオンとしては最上級の皮肉だったから。

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