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千切豹馬side
“面白さ”を追求していくその背中が、何故か俺よりもデカく見えた。
身長なんて、絶対に俺よりも低いし、体格だってそうなのに。
「…あのアナリストと、何を話してたわけ?」
「…昔、僕を遠ざけなかった人が一人だけいたんだ。あの人は、その子に似ていて…まぁ実際本人だったんだけど!」
屈託なく笑う蜂楽の目には、懐かしい思い出が浮かんでいた。
「あの時はまだ、あんなにイカレてるとは思わなかったけどね」
にこにこと笑う蜂楽は少し読めなくて“そーかよ”とだけ返した。
人の領域にズカズカと入ってくるし、言い方だって人のことを考えたもんじゃない。
それでも俺は、間違いなくあいつの言葉に救われた。
「…なぁ」
「なぁに、千切クン」
にっこりと読めない笑みを浮かべて俺の方を向いてきた赤い目をじっと見つめる。
「…いや、やっぱりお前はアナリストなんだなって思って」
「千切クンは、これからもっと面白くなれるよ」
平川はそう言うと“じゃあ、引き分けを分かちあってきな”と告げて、俺たちの元を立ち去っていく。
どこかその一線を引く様子に、アイツらしくないのを感じた。
“面白そう”とか言いながら、顔突っ込んできそうなのに。
「千切!どうしたんだよ」
「…いや。なんでもない」
「あれ、平川もう戻ったのか?」
「みたいだな」
潔は“あいつやっぱすげぇよな”なんて言いながら俺の背中を押してくる。
…本当に、あいつは凄かった。
そのエゴに似合う分析力とそのエゴに似合う
「…やっぱ、アイツは凄かったよ」
あいつは
「だから俺は、それを利用出来る
「…世界一になるのは俺だ」
「上等」
あの時、お前の言葉を受け入れて良かった。
あの時、俺の滾りを信じてよかった。
「…世界一のストライカーは、俺だ。」
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ぴよ(プロフ) - (´・ω・`)さん» 訂正ありがとうございます!直しますね (10月8日 12時) (レス) id: 2be1d38fed (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`) - すみません…確か蜂楽の一人称は「オレ」だったはず…。それはそうとして面白いです!さすがはブルーロックを支持するアナリスト…イカれてますね!! (2023年4月7日 0時) (レス) @page24 id: d787175691 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 梨紗さん» こんにちは、コメントありがとうございます。ご指摘ありがとうございます。作品の流れや色々との兼ね合いもあるので全てを訂正するのは難しいですが、ご意見参考にしたいと思います。 (2023年4月3日 21時) (レス) @page34 id: 2be1d38fed (このIDを非表示/違反報告)
梨紗(プロフ) - こんにちは!拝見させていただきました!冴の口調に違和感あるのと、蜂楽は潔のことを君付けではないので修正していたがいいかもしれません! (2023年4月2日 4時) (レス) @page13 id: 61c40d9cc6 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - みさん» コメントありがとうございます!すみません気づきませんでした…!!直ちに修正します。ご指摘ありがとうございました! (2023年1月6日 11時) (レス) id: 6f6e5985a0 (このIDを非表示/違反報告)
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