正しくなれない【青】

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▷康二side





倉庫閉じ込められ事件の噂は、一気に校内に広まっていて。しょっぴーに関しては笑い事やったけど、Aちゃんもって知ったときは、みんなして、しょっぴーのこと羨ましがってた。





目黒「俺しょっぴーのとこ行ってこよっかな」

「も〜、ほっとき！笑」

ラウ「康二くん気になんないの？倉庫に2人きりで閉じ込められたんだから。笑」

「いやラウールも面白がらんといてよ！Aちゃん巻き込むんやめて！」







体育祭の練習のおかげでラウールとも仲良しになってん。めめもラウも180cm以上あるから、俺もシークレットソール買って一緒に並ぼうか迷うてる。






「Aちゃんとしょっぴーねぇ…」

目黒「そういう康二も気になってんじゃん」

「めめとは違うねん！考えてることが！！」

ラウ「じゃあもうしょっぴーのところ行こ！」









しょっぴーはいじられても平気やし、でもAちゃんがそんなに親しくない人にいじられたりするのはほんまに嫌！絶対に嫌！！！！







「なぁ！今日タピオカ飲みにいかへんー？」

「………って、おらんやん！！！」






ほんの数秒しか経ってないと思うけど、めめとラウールは一瞬で教室から消えていた。

絶対しょっぴーのところやん。もう俺知らんで…！






と、言いつつも、1人取り残されるのは寂しくて。
小走りで3年生の教室に向かう。






「ほんとにごめん！向井先生も中で探し物してたなんて思わなくて！」

「お詫びと言ってはなんだけど、ご飯ご馳走させてくれない…？」





向井先生？ご飯ご馳走させてくれない？


………は？田中先生、Aちゃんのこと口説いてるやん！やめて！！

思わず口を挟もうと思ったけど、




『あ、大丈夫です。お気持ちだけで。笑』







さらっと断ったAちゃん。
大丈夫ですって、きついやろうなぁ。


きっとAちゃんは田中先生の真意には気付いとらん。本当に素直に自分の答えを出しただけやと思うけど、田中先生かわいそうやなぁ。





「今度励ましたろ…」







Aちゃんのことはめっちゃ心配やけど、でも、Aちゃん興味のない人には、割とこうバッサリといく感じなんよね。




…………、あれ？それって、俺ら生徒にもなんかな？俺はいとこやからまだあれやけど。




「しょっぴー、とか、めめ、とか…」

「ふっかさんも…？」





思わずパニックになって立ち尽くす。
Aちゃんは、誰かに興味を持ってる…てことなんか？

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