33 ページ34
.
体育祭まであと1週間。
岩本くんも委員長として忙しさのピークを迎えているところだろうか。
岩本「康二、ちがう。手はこう、OK？」
康二「まってもう1回見して！」
小学校のように色分けではなく、完全なる組対抗の体育祭。学年別で決勝戦がある競技もあるので、きっと楽しいと思う。
岩本くんと康二は応援団をやるらしく、今はその練習中。あまりにも康二が覚えられないから、岩本くんがマンツーで教えてくれているらしい。笑
深澤「なぁに見てるのっ！」
『わっ…！！！』
いきなり耳元で低めの声が聞こえたからびっくりした。
深澤「ははっ、顔真っ赤じゃん。かぁいいね」
『……そういうのやめて』
深澤くんとも、気まずい。
相変わらず距離が近いし、女の子の扱い慣れてるっていうか、とにかく恥ずかしい…！
深澤「ごめんて〜許して〜」
深澤「え、無視？Aちゃんも無視？」
何、もって、誰かにも無視されたんだな深澤くん。でもいいと思う彼は強そうだもん、メンタル。
深澤「ね、Aちゃん。俺聞きたいことがあるんだけど」
『なに？』
深澤「んーーー。ごめん、やっぱりこの話なし！笑」
『え？？うん…？』
深澤くん、何を言いかけたんだろう。
大切な話じゃなかったのかな。
「「せんせーーー！！けがしたー！！」」
急にグラウンドから生徒に呼ばれたので、深澤くんのことは放っておく感じになってしまう。
『今行くから、ちょっと待っててねー！！』
「「はーーーーい！！！」」
深澤くんはこないだからちょっとだけ、ほんとにちょっとだけ調子が悪いように見えた。
ふと見せる切ない表情とか、全部を見通すような表情とか。
『深澤くん、熱ある？』
思わず自分の手のひらを深澤くんのおでこにつける。
深澤「…っ、！？」
『熱はなさそう、つかれかなあ』
深澤「まじでAちゃん、強いわ」
言葉の真意まではわからないけど、でも熱がなかったから良かった。
『深澤くん、』
深澤「まじでずるいから、そういうの」
またあの時と同じように深澤くんに腕を引かれた。
深澤「本当に、ずるいって」
深澤「何でこんな夢中にさせんの」
抱きしめられはしなかったけど、ちょっとだけ距離が近くなる。猫背気味な深澤くんは意外と背が高いんだな。
深澤「Aちゃん、俺のことも見てよ」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 492人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぴよまる(プロフ) - あぴいさん» ありがとうございます…！3Bってほんとに可愛くて…。たくさんの中から見つけてくださって、ありがとうございます！最後まで頑張りますので、待っていてください◎ (2021年1月28日 9時) (
レス) id: c96c855ee5 (このIDを非表示/違反報告)
あぴい - お話拝見させてもらっています！チャラめな高校生の3Bにキュンキュン止まりません(T . T)幼なじみの康二も…最高です！これからも応援しています！頑張ってください^ - ^ (2021年1月28日 5時) (レス) id: 6fa25682e2 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよまる(プロフ) - ハルカさん» 嬉しいですっ！読んでくださってありがとうございます！ぜひ渡辺くんを見守ってあげてください！ (2021年1月24日 23時) (レス) id: c96c855ee5 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - 気になって、一気読みしてしまいました！！ドキドキキュンキュンが止まりません！これからも更新、たのしみにしています！！ (2021年1月24日 8時) (レス) id: 6e1d4e84cc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぴよまる
| 作成日時：2020年3月5日 14時
