○＊インディゴ ブルー＊○Part5【名前変換】

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〜side加藤〜





茶化したつもりだった俺に対して





『うん……そうしようかな……』







淋しそうに呟いたAは、今までぼんやりとしか見えなかった増田との別れを、これを渡したら 終わりなんだと鮮明に見えてしまったのかもしれない。









キャップをレジに持って行き、会計をしているAの後ろ姿を、俺は少し離れたところで見ていた。







誕生日を祝ったら あいつほんとに増田と別れられるんだろうか……。






ふと そんな不安が再び俺の中に生まれモヤモヤする。








ラッピング待ちの番号札を渡され、俺の方を振り向いたAは何か吹っ切れたような表情に見えた。






そんなAを見ながら 信じようとそっと心に決めた。







ラッピング待ちの間、店内を物色する。







『ここに、このお店入ってたの知らなかった〜』







あ、そういえば、前に増田が”あそこのショッピングモールに俺の好きなSHOPがオープンするんだよね”


なんて 嬉しそうに言ってたわ。






あの時は こいつ なんで自宅から遠いあのショッピングモールに自分の好きな店が入るって喜んでんだ？って思ってたけど、今ならわかるわ。







Aとこうやってデートに来てたんだな……







増田がAと来ていたこのショッピングモールをこれからは俺がAとこうやって来る事になるんだよ。








今度は急に罪悪感が押し寄せる。









『シゲくん？？』







えっ？






増田の事を考えていて話しかけられたのに気づかなかった俺。






「ん？」







『考え事？？』







「あ、いや、この後どうするかと思って」









なんとなく罪悪感を抱いてしまっている事実を Aに悟られたくなくてなんとか誤魔化す。








『この後？』








「飯食ってく？」








『あ、そうだね！給料出たし 奢るよ！』








「あ？いいの？(笑)俺も給料出たけど(笑)」








『あ、そうでした(笑)』






とりあえずもうちょい一緒に居たいと思ってしまう。








「家の人には？」






この前の事もあるからな。








『うん、大丈夫。
今日は遅くなるって言って出てきたから』







それは？





Aも長く一緒に居たいって事だよな？？







「そか」







『うん。


あ、ねね、これ 可愛いね』








そう言って彼女は1枚のメンズのシャツを手に取った。

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