8 ページ9
『………!!?』
気がついたら、小屋のような場所にいた。動物みたいな匂いがするから、ここは飼育小屋なのかなあ、と思いながら、ぼんやり周囲を見渡す。おそらく出入り口であろう場所には鍵がかかっている。
わたし、なんでここにいるんだろう。らぁくんに斬られて、意識が飛んで、それから…、?覚えていない。あれ、どうなったん、だっけ。
もう一度前を見る。一瞬、心臓が止まりかける。
ーーーー気が付きましたか、A様。
誰もいないはずのところから、人が現れた。
『…ぅ、』
『うわーーーーーーーッ!!!?』
ーーーーーーーーーーーーーーーー
「申し訳ありません、そこまで驚かれるとは思わず……」
『い、いえ、だいじょうぶです………』
「左様ですか…」
無から現れた、執事のような格好をしているおじいさん。聞けば、わたしに話をしにきたらしい。
『そ、れで…話、ってなんですか…?』
「…あなたがここに来てしまった理由についてで御座います。」
「A様の記憶にある中で、この学校に来る前の最後の記憶はなんですか?」
『え、……うーんと、-月×日の、仕事が終わって、家に帰ってるときです…?それが、どうかしましたか?』
「やはり、“そう”なのですね…。私が見ていた限りでは、A様はその日、ここ霊蛇小学校を訪れていらっしゃいました。そして、この“呪い”に巻き込まれてしまったのでしょう。」
『のろ、い…?この場所は、呪われてるってことですか…?え、じゃあ、ここにいるらぁくんは、どうな_____「その質問には今は答えることはできません。代わりと言ってはなんですが、あなたの幼馴染である、“猿山らだ男”についてのお話をしましょう。_____彼は、この学校の教師をしているのです。そして、彼もまた、呪われているのです。」
突拍子のない話で、“呪い”なんて非科学的でしかないのに、…わたしはそれらを疑えなかった。だって、あのらぁくんが、あんなこと、するわけない、から。
16人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
てぃー(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます!!!これは何度でも言わせていただくんですがこれはそのうちリメイクするので、そこで(できれば)刑事にも救いを……と思っております。ふたりの行く末を何度も見返してもらえて本当に嬉しいです。ありがとうございました!! (3月10日 15時) (レス) id: c618f910d2 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 完結おめでとうございます!!!もう猿山君と夢主ちゃんが幸せそうで嬉しいです。天野刑事の気持ちを考えると凄く辛かっただろうから天野刑事にも幸せになってほしい!!また見返しにきます。その前にもう一度読み返そ...(3回目) (3月10日 12時) (レス) id: de8cd53295 (このIDを非表示/違反報告)
えびてぃー(プロフ) - 葵斗さん» 返信遅くなって大変申し訳ありません、ほんとに嬉しいコメントありがとうございます!あまりに拙く、詰めの甘い話ですが、そこまで暖かい評価をいただけて本当に嬉しいです。この作品はそのうちリメイクするので本当にモチベ上がりますご愛読ありがとうございました! (2月28日 12時) (レス) id: c618f910d2 (このIDを非表示/違反報告)
葵斗 - えびてぃーさんの執筆は終わってしまいましたが、これからもふとした時に読ませていただきたく存じます。(^ら^) (2月26日 19時) (レス) id: 6f83c28ab3 (このIDを非表示/違反報告)
葵斗 - 完走おめでとうございます!この作品を執筆中に読めなかった事を本気で悔やむレベルの素敵な作品でした。猿山君のことが大好きで、いつも猿山君に救われていた。そんな夢主ちゃんの猿山に拒絶された時の気持ちが深く伝わってきて思わず泣いてしまいました。 (2月26日 19時) (レス) @page24 id: 6f83c28ab3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:てぃー | 作成日時:2024年1月10日 19時