・8話 ページ15
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それから四人で弁当を食べて、改めて自己紹介したりして楽しく過ごしてた。
そこで知ったんだけど松本さんと斗真くんは付き合っているらしくて、なんだ私嫉妬して馬鹿みたいじゃんって何か吹っ切れた気がした。
松本さんは相変わらず私との距離が近くて、それにヤキモチをやいた二宮が私の肩を抱くという何とも恥ずかしい事を平気でするもんだから心臓が何個あっても足りない。
教室に帰る途中ばったり智くんに会った。
「あ、智くん」
「お、翔ちゃん」
先に松本さんと斗真くんは教室へ戻っていって、二宮は少し離れたとこで待っててくれている。
「教室いないから探した」
「え、ごめん。お昼食べてて」
「んー、大丈夫、急ぎの用でもないし」
少し話して、じゃーねと去っていった智くんを見送って二宮のほうを振り返ればなんとも言い難い微妙な顔をしていて、どうしたの？と聞けば、別にと顔を背けられた。
………この反応、私が知っている限りでは、
「もしかして、しっ」
「嫉妬じゃないもん」
遮られた……でも、
耳赤いよと言えば、バッと両耳を押さえるから笑えばむぅと睨まれた。
「私は嫉妬するよ？松本さんと和也が仲良さそうにしてると、和也は？」
いつもこういうのを聞いてくるのは二宮だけど、今日は私から聞いてみる。
そしたらぎゅ〜っと抱きしめられて方に顔を埋めた二宮が小さく、ずりぃよ翔ちゃんって言うからぽんぽんって背中を優しく叩いて言葉を待つ。
「さっきの人、朝も一緒に来てるんでしょ？
……ずるい、俺だって、朝から一緒にいたい。
でも束縛とかしたくないし、」
暫くしてぽつりと話し出した二宮は、なんだか可愛くてぎゅうっと抱きしめ返す。
「いいよ、和也になら束縛されても」
ゆらりと顔を上げる二宮のおでこに自分のを当てて
「だって、好きだもん」
あの時と同じ言葉を呟けば二宮もふふっと笑って
「俺も、翔ちゃん好き」
．．．END．．．
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作者名：クマアラシ | 作成日時：2018年3月6日 21時
