両想いという名の片想い【番外編】 (ページ11)

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・4話ページ11

次の日いつも通りに家を出てまーちゃんの家まで向かう途中、
ピロンっと携帯が鳴って見てみれば

『風邪ひいちゃった、ごめん今日はおーちゃんと行ってね』

まじか、てか智くん起きてるかな

智くんの家はまーちゃんの家を通り越してすぐのとこにあるからいつも2人で迎えに行っていた。

じゃないとあの人いつまでも寝てるから、1年の時なんか出席日数ギリギリだったっていうからそれから私達が迎えに行くようになった。

まったく年上なのに世話がやける。

でもそんなちょっと抜けてる感じの智くんが絵を描く時だけは真剣になって格好いいんだもん、ずるいよなぁ

そんなこと思ってたら智くんの家について、いつも通りインターホンを押す。

すると中からドタバタと音が聞こえて数分もすれば現れる。

寝癖のついた智くんがね。

智くんの御両親は夫婦で働いていてよく海外へ出張に行くらしい。
御両親も智くんに似ていてとても自由な方なんだそうで。
私は1度しか会ったことないけどとても良い方達だった。

「はは、すごい寝癖。今日は一段とひどいね」

はねている所を撫でて直してあげれば、
ありがと。と照れくさそうに笑う。

学校へ行くにはいつもバスに乗るから朝はそんなに時間が無い、だから智くんも私達に気を使ってか迎えに来る数分前には起きてるんだって。

それでもギリギリまで寝てるからたまにパジャマで出てきて、ごめん今起きたっていうこともしばしば。

まーちゃんも私も長女だからすぐ世話を焼いてしまうのだ。
智くんは一人っ子だからね、マイペースというかなんというか。