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「テヒョン、俺達別にお前に対抗してた訳でもなければ、意地悪していた訳でもないし、お前の大好きなAさんに惚れたとかそうゆう訳でもない。
ただ近づきすぎるとお互いに良くないと思ったからなんだよ。」
「ナムの言う通りだよテヒョン。
ってかさペンならペンらしくいなよ？なっ？」
ジニヒョンが俺の手を引っ張って起き上がらせると、俺を床に座らせ肩を叩いてそう言った。
いや...俺正直気持ちがペンを越えたと言うかなんと言うか。
しかし他の皆も先程とは打って変わって優しげな顔で言葉にせずとも目で訴えてくるというか、
俺を納得させたいって想いがびしびしと伝わってくる。無言の圧力と言うものだ。
いやでもごめん。
俺も、生半可な気持ちじゃないんだよ。
「ねぇ皆っ！俺、本当にAさんのことっ」「ストップ！！シャラーップ！！その先は聞きたくねぇ！！」
はぁぁぁ〜〜〜...
っという何人かの深い溜息が聞こえる。
それから誰も話さなくなった。
...皆本当は分かってるんでしょ、俺の気持ち。
ペンとして憧れてるだけじゃないって。
今までの女の子達とは違う、
いやこれが本当の恋とかそんなのは俺もまだ分からないんだけど、でも今までとは全く違うって。
「...テヒョニヒョンはさ、Aさんが真剣に好きってこと？」
しばらくの沈黙を破り、恐れを知らぬ末っ子が核心をつくと、皆驚いた顔をした後ゆっくりと俺を見た。
俺は うんと 顔を縦に動かした。
そのまま頭を下げて下を向いているとユンギヒョンが俺の頭をくしゃくしゃと撫ぜた。
「...？」
「なぁテヒョン、俺達はお前の幸せを本当に、マジで心から願ってる。
お前が本気で好きになった人と気持ちが繋がったら、俺達だって嬉しい。
...ただな、俺達は普通に恋愛して、堂々と一緒に表を歩く事だって叶わねぇんだ。
何故か分かるだろ？
...俺達が防弾少年団だからだ。」
...分かってる。
俺は芸能人であり、防弾少年団であり、Vであるから。
いつだってメンバー皆とARMYと共に 頂 を目指して血が滲むような努力をしてきた。
努力が実ってようやっと 頂 が見えてきた所なんだ。
その 頂 に立った者だけが見える景色を見るために俺達はひたすら頑張ってきた。
天秤にかけたらどちらが重たいかなんてそんなの計らずとも分かってる。
俺の一時の感情で、転がり落ちるわけにはいかない。
「分かってるよユンギヒョン...」
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作者名：MEI | 作成日時：2018年9月1日 11時
