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わだかまりが解けていくようだった。
そしてオッパの言葉が心にスッと染みてじわりと温かくなっていくような。
そうだね。オッパの言う通りだ。
マネオッパは私の人生のバイブル。
いつだったか、
私がどんな曲を作ったら、どんな歌詞を書いたらいいかと悩んでいた時があった。
私にとって音楽というものが苦痛以外の何ものでもなくなってしまった、そんな時期が。
その時オッパは言ってくれた。
「アンタの音楽をやらなきゃ意味が無いでしょっ
ペンがどんな曲が聴きたいか、どんな曲だったらみんなが聴いてくれるか、ってそんな事考えて作った曲なんてなんの意味もない、
アンタじゃなくたって出来ることでしょ？」って。
私達にしか出来ない事って 私達の音楽 を作る事なんだって。
私達の中にある感情や思考や匂いや色を音楽で表現する事なんだって。
マネオッパはいつも大事な事を教えてくれる。
私の人生の1番の幸運はきっと、
この人と出逢えた事だ。
「アンタ達を見つけた時、直感でこれだっ！って思ったのよっ(笑)」
オッパの昔話が始まった。
酔っ払ってる時にいつもする定番話。
今日は酔ってるわけじゃないのに。
「街中で路上ライブしてるアンタ達を見つけて、
それも日本語でよっ？
言葉が分からない異国の人間の音楽になんて大抵は立ち止まらないわよねっ。
でもアンタ達の前には沢山の人が集まってた。
アンタの歌声聴いたらゾクゾクしてきて、
魂をそのままぶつけられてるような、そんな感覚になった。
アンタは目を惹くような特別えらい美人でもないのに、アンタに釘付けになったの。
体が石みたいに固まってそこから動けなくなった。」
ふふふと笑って私の頬を撫でた。
「その瞬間分かったの、
色んな人間を見てきたし、才能ある人間を今まで沢山見てきたけど、
アンタの鳥肌が立つような目付きに、
私がずっと探し続けてたのはこの子だったんだっ！てねっ」
それから口説き落とすの大変だったわよ〜もうっ、
私は男しか口説いたこと無かったからねぇ〜っなんて言って笑っていた。
メンバーで韓国に旅行に来た時に気まぐれで路上ライブやったのだ。思った以上に皆反応してくれて、とにかく楽しかったのを覚えてる。
ライブ後、とてつもないイケメンに話しかけられて事務所に入らないかと言われたのがマネオッパだった。(オネエ言葉に衝撃を受けたけど)
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作者名：MEI | 作成日時：2018年9月1日 11時
