七本目の傘 ページ9
「善逸くーん！」
「ヒャッあっああ、天野さん」
「名前で呼んでよ〜」
「かかかかかか顔が近いですよ桜子さんっ」
「ふふっ善逸くんってば照れちゃって可愛いなぁ」
善逸の反応を楽しむように顔を近づけ、その細い指でするりと善逸の顎を撫でた。
善逸は「アファッ」などと気持ちの悪い声を出している。
(遊ばれてるなこれ)
「どう？似合う？」
桜子はその場でくるりと回り、スカートを靡かせる。
「はい！でももう少し短くてもいいと俺は思います〜ンフフ」
善逸は赤面しながら腰をくねらせていた。
あの二人は他の隊員からの視線がまったく気にならないようだ。
なんて精神力……。
「すごいよな。天柱様」
「あぁ。入隊して一年で柱だもんな」
Aは天女様の噂話を聞いた。
天女様こと天野桜子は一年前に藤襲山で、そこにいた鬼をすべて倒した状態で発見された。
その場にいた一般隊士の話では鬼が自ら頸を差し出すように頭を垂れていたとか何とか。
それに加えてあの見た目。天女だと持て囃されて当然だろう。
「Aちゃーん！善逸くんも似合うって言ってくれたよ」
いつの間にか桜子がこちらに来ていた。
善逸は茹で蛸状態で地面に寝そべっている。
Aは何故わざわざ報告しにきたのか疑問に思いつつ、「そうですか」と言った。
「もしかして話してるの聞こえてた？」
「えぇ、…まぁ。聞こえてました」
「えっほんと？嬉しい〜」
嬉しい？
嬉しい、って、何が？
「それってどういう」
「桜子さん、ちょっといいですか？」
「なぁに？」
桜子がしのぶに連れて行かれたため、その言葉の先は聞けなかった。
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ぴよこ(プロフ) - 人形師さん» ありがとうございます(^^)亀更新ですが出来るだけ早く更新できるように頑張ります！ (2019年10月5日 7時) (
レス) id: b4d3ea2139 (このIDを非表示/違反報告)
人形師(プロフ) - 面白いです！続きが気になります。 (2019年10月4日 23時) (レス) id: 05191dc1a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴよこ | 作成日時：2019年9月29日 18時
