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｢おいクソ女遅ェ。置いてくぞ｣
｢少しは待って、勝己｣
人が玄関で靴を履いているというのに、今にもドアを閉めそうな勝己を止める。
リビングから、｢いってらっしゃーい｣というおばさんの声を背中に、家を出た。
私と勝己は、登下校中に基本会話をしない。
登校は時間帯的に一緒(たまにデクと一緒になることもある)だが、少し前までは下校は別だった。
しかし、少し前に私が轟に手伝ってもらって買い物をしたという一件から、最近は下校を共にすることが多い。
まぁ、無言だが……。
電車を待っているあたりで、周囲の視線に気がついた。勝己は気にも留めていないが、私はその辺り、慣れていないので敏感
いろんな人の声がいろんな方向から耳に入る。
｢あれ、この前雄英体育祭で戦ってた2人じゃない？｣
｢ホントだァ！女の子の方強かったよね〜！｣
｢病気だったのかな？途中でリタイアしたよね〜無傷だったのに｣
｢血ｨ吐いてなかったっけ｣
｢最後抱き合ってなかった！？｣
｢それな！！｣
｢デキてるのかな？｣
｢一緒に登校してるんだね｣
｢この前一緒に帰ってるの見た｣
｢ウチエンデヴァーの息子推しだわ｣
｢重力の女の子かな｣
｢俺あのアレ、緑のもさもさ頭のやつ！オールマイトに個性似てていいなぁって思ったわ｣
｢可愛いよね｣
顔が熱くなるのがわかった。
本当にテレビ中継されていたんだ、と思う。昔は勝己やデクと並んで、テレビを見たものだ。
まさか自分がそれに出場するとは思っていなかったし、いざその立場になってみれば恥ずかしい。
俯いていると、風が吹く。電車が来たなぁと顔を上げると、突然腕を掴まれる。
｢遅ェ｣
グイグイと引きずられるように電車に乗り込む。
なんでこの衆人環境の中でそういうことするの勝己───！！！
案の定、遠目に見ていた学生やサラリーマン、主婦の間での小声での話はヒートアップしている。
｢全く、もう｣
まあ、たまにはこんなのも、悪くない。かもしれない。
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はっしー - 泣けますね。ラストが、、、、、。爆豪君も結婚して、、、。意外です。面白かったです。 (2017年8月14日 4時) (
レス) id: 789bdf4173 (このIDを非表示/違反報告)
天照月夜(プロフ) - 泣いたァ (2017年7月26日 3時) (レス) id: d4fab0f3f8 (このIDを非表示/違反報告)
漱(プロフ) - まーやさん» コメントありがとうございます…！ラストは結構悩んだんですけど報われない感じになっちゃいました…。切なさを感じてもらえたのであれば幸いです！ (2017年6月11日 15時) (レス) id: 7bc15f0ad8 (このIDを非表示/違反報告)
まーや(プロフ) - 死んじゃうのぉぉぉぉぉぉぉ！？切ないですね！←(空気ぶち壊し) (2017年6月11日 10時) (レス) id: 54dce99bb8 (このIDを非表示/違反報告)
漱(プロフ) - 残念なイケメン系女子さん» コメントありがとうございます！誤字指摘ありがとうございます、修正しておきました！ (2017年6月11日 10時) (レス) id: 7bc15f0ad8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：漱 | 作成日時：2017年4月23日 14時
