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私の怪我は疲労の方が多かったようで。
そもそも勝己の攻撃は私自身には一度も当たっていないのだ。外傷は殆ど無い。
転んだりした際の切り傷や擦り傷。爆風で飛んできた瓦礫などに当たった位で。デク程の怪我はしなかった。
しかし、もともと体力のない私では、リカバリーガールの個性も虚しく、あまり回復しなかった。身体中包帯やガーゼ、絆創膏だらけだ。
靴箱から靴を取り出した瞬間、足に鈍い痛みが走る。
｢いっつ……｣
足もくじいていたのか。下駄箱で靴下を下げてみれば、青く腫れ上がっていた。
｢クソ女｣
突然降り掛かった声にびっくりして、反射的に下げていた靴下を引き上げた。
｢勝己？帰ったんじゃ……｣
｢クソババアが一緒に帰ってこい、だとよ｣
その言葉からは、『別に一緒に帰りたくなんてないけど母親に言われたから仕方がなくお前と一緒に帰るんだよ死ね』という感情が読み取れた。うん。彼らしい。
｢大丈夫だかよ、私、一人で歩けるから｣
｢ほー｣
そう言いながら、ニヤリと悪く笑った勝己はくじいていない方の私の足を引っ掛けた。
｢あっ｣
バランスを崩して即転倒、ひんやりとした昇降口の床に尻餅をつく。
｢なにするの！｣
立ち上がろうとするが、くじいた足に力が入らない上、力が入ると酷く痛む。
勝己はしゃがみ込むと、一気に靴下を引き下げた
｢ちょ、ちょっと!?｣
恥ずかしさと焦りで顔が赤くなりつつ背中に冷やせが浮かぶのがわかった。あかん。パンツ見える。
｢"大丈夫"だぁ？｣
｢……え、ええと｣
青く腫れ上がった足。
｢ほれ｣
ピシッ、と腫れた部分をはたいた。
｢あいたぁっ｣
｢痛いんじゃねーか｣
｢全然大丈夫だし！勝己の手助けなんていら……｣
ない。と言おうとしたのだが。勝己の迸る殺気に、小さく悲鳴をあげた。
｢お前、ヒーロー目指してる奴の前で"助けいらない"だ？ふざけやがってクソが｣
｢……て…………さい｣
｢聞こえねぇなあ！｣
｢たっ、助けて下さい｣
それを聞いて、満足そうにニヤリと笑う。悪人顔だ。性格が悪い。この場合は性格クソというよりは性格ゲスという部類の性格の悪さだ。
｢仕方ねーな｣
手を貸してくれる。
私は一瞬逡巡してから、素直にその手を取った。
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はっしー - 泣けますね。ラストが、、、、、。爆豪君も結婚して、、、。意外です。面白かったです。 (2017年8月14日 4時) (
レス) id: 789bdf4173 (このIDを非表示/違反報告)
天照月夜(プロフ) - 泣いたァ (2017年7月26日 3時) (レス) id: d4fab0f3f8 (このIDを非表示/違反報告)
漱(プロフ) - まーやさん» コメントありがとうございます…！ラストは結構悩んだんですけど報われない感じになっちゃいました…。切なさを感じてもらえたのであれば幸いです！ (2017年6月11日 15時) (レス) id: 7bc15f0ad8 (このIDを非表示/違反報告)
まーや(プロフ) - 死んじゃうのぉぉぉぉぉぉぉ！？切ないですね！←(空気ぶち壊し) (2017年6月11日 10時) (レス) id: 54dce99bb8 (このIDを非表示/違反報告)
漱(プロフ) - 残念なイケメン系女子さん» コメントありがとうございます！誤字指摘ありがとうございます、修正しておきました！ (2017年6月11日 10時) (レス) id: 7bc15f0ad8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：漱 | 作成日時：2017年4月23日 14時
